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タイでまたクレーン倒壊、2人死亡、高速道路工事、前日には32人死亡

事故が起きたのはラマ2世通りの高架道路工事現場で、午前9時ごろにクレーンが倒れ、高架の下を走行していた車両が巻き込まれた。
2026年1月15日/タイ、サムットサコン県、高速道路の延伸工事現場、倒壊した大型クレーン(AP通信)

タイ・バンコク近郊サムットサコン県で15日、高速道路の延伸工事現場で大型クレーンが倒壊し、通行中の車両などが巻き込まれて少なくとも2人が死亡、複数人が負傷した。14日にはナコンラチャシマ県でクレーンが倒れて走行中の列車に落下し、32人が死亡する事故が起きたばかりである。関係当局はクレーン関連の事故が続いたことを受け、徹底した調査を進める方針だ。

事故が起きたのはラマ2世通りの高架道路工事現場で、午前9時ごろにクレーンが倒れ、高架の下を走行していた車両が巻き込まれた。警察によると、現場で2人の死亡を確認し、複数人が病院に搬送されたという。現場では大型機材や鉄板が散乱し、救助隊が安全を確保しながら捜索作業を進めている。現場を管轄する警察は、さらなる犠牲者が出る可能性も排除できないと述べた。

この事故は、14日にナコンラチャシマ県で発生した列車脱線事故の翌日に起きた。前日の事故では、高速鉄道の建設現場でクレーンが走行中の旅客列車に落下し、列車が脱線して火災が発生、少なくとも32人が死亡、60人以上が負傷した。列車には170人余りが乗車し、多くが通勤・通学の途中だったとみられる。

中央政府はこの事故を受け、建設現場での安全管理体制の不備を批判した。運輸省と首相府の報道官は15日、クレーン事故が相次いだことを受け、関係する建設会社の契約を打ち切り、安全基準を満たさない企業をブラックリストに登録すると表明した。また、今後の大型インフラ工事に対しては、施工業者の評価システムを導入し、安全性の確保を強化する方針を示した。

ラマ2世通り周辺では過去にもインフラ工事関連の事故が報告されており、地域住民からは「事故が繰り返されている」との不安の声が上がっている。今回の高架工事も国内外の企業が関与する大規模プロジェクトで、クレーンや重機の操作・点検が適切に行われていたかが焦点となる。

一方、前日の列車事故が起きた高速鉄道建設は、中国が推進する「一帯一路」構想の一環として計画されていた大規模インフラ整備プロジェクトで、タイ国内の主要都市間を結ぶことを目的としていた。この計画に関わる企業の安全管理責任も問われる事態となっており、政府は原因究明のための専門家チームを設置し、調査を進めるとしている。

国民の間ではインフラ整備の必要性と同時に安全面での不安が高まり、関係当局や企業に対して明確な改善策と責任の所在を明らかにするよう求めている。

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