オーストラリア・シナゴーグ放火事件、34歳男を起訴
オーストラリアでは23年10月にガザ紛争が始まって以来、ユダヤ人コミュニティへの嫌がらせや暴力が相次いでいる。
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オーストラリア・メルボルンのシナゴーグ(ユダヤ教の会堂)で発生した放火事件について、捜査当局は6日、34歳の男が放火や建造物破損などの罪で起訴されたと明らかにした。
事件は市東部のシナゴーグで4日の午後8時頃に発生。シドニー在住のアンジェロ・ロラス(Angelo Loras、34歳)はシナゴーグの正面ドアに液体をまき、火をつけたとされる。
ケガ人はおらず、火もまもなく消し止められた。
当局によると、被告は6日、メルボルン地方裁判所に出廷し、複数の罪で起訴されたという。
被告は「違法武器」を所持していたとされるが、警察は詳細を明らかにしていない。
現地メディアによると、被告は一言もしゃべらず、保釈も申請しなかった。
判事は被告を拘置所に勾留し、7月22日に出廷するよう命じた。
放火時、建物内では約20人の教徒がユダヤ教の安息日を祝う食事を共にしていたが、別のドアから避難。消防が火を消し止めた。
オーストラリアでは23年10月にガザ紛争が始まって以来、ユダヤ人コミュニティへの嫌がらせや暴力が相次いでいる。
最大都市シドニーとメルボルンにはオーストラリアのユダヤ系住民の85%が住んでいる。
地元メディアによると、同国ではイスラム教徒に対するヘイトクライムや暴力事件も急増しているという。
アルバニージー政権は昨年、反ユダヤと反イスラムに対抗するため、特別大使を任命した。
メルボルンでは昨年12月、マスクをした2人組がシナゴーグ内で液体をまき、火をつけ逃走。礼拝者1人が軽度の火傷を負った。