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インド・ニューデリーの大気質悪化、異例のデモに発展

ニューデリーの人口は3300万人超。世界で最も汚染された都市のひとつにランクされている。
インド、首都ニューデリーの通り(Getty Images/AFP通信)

インド・ニューデリーが10日、濃いスモッグに覆われ、汚染レベルが急上昇した。

現地メディアによると、市中心部の通りで大気質悪化に抗議するデモが行われたという。

10日朝時点のニューデリーの空気質指数(AQI)は344に達した。これは世界保健機関(WHO)の安全基準界値を大幅に上回る「深刻」なレベルである。

デモ隊は9日深夜、市中心部に集結し、当局に措置を求める異例の抗議デモを展開した。多くの参加者がマスクを着用しプラカードを掲げ、その一つには「呼吸が恋しい」と記されていた。

デモに参加した女性はAP通信の取材に対し、「私はただ、清潔な空気が吸えない現状を憂い、懸念する一市民としてここにいる」と語った。

警察はその後、許可なく道路を占用したとして、デモ隊に退去を命じた。

ニューデリーの人口は3300万人超。世界で最も汚染された都市のひとつにランクされている。

大気汚染は冬に深刻化する。冬季は気象条件などの影響により大気がよどみやすい。

近隣州の芝焼き、焼き畑の煙はしばしばニューデリーに流れ込む。

公害規制のない産業からの排出物や国内の電力の大半を生産する石炭の使用も都市部の大気質悪化につながっている。

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