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▽食料、医薬品、テント、その他必需品を積んだ数十台の大型トラックが地区内に入り、州政府関係者が中身を確認している。
2025年1月8日/パキスタン、北西部カイバル・パクトゥンクワ州クラム地区、食料などを積んだトラック(AP通信)

パキスタン北西部カイバル・パクトゥンクワ州クラム地区に食料や医薬品などを積んだ大型トラックが到着した。地元当局が8日、明らかにした。

それによると、食料、医薬品、テント、その他必需品を積んだ数十台の大型トラックが地区内に入り、州政府関係者が中身を確認しているという。

クラム地区では昨年11月にイスラム教シーア派とスンニ派の対立が激化。武装集団がシーア派の信徒を乗せたバスや車を攻撃し、52人が死亡した。逮捕者は出ていない。

この攻撃後、いくつかの地域で敵対するグループによる報復が相次ぎ、少なくとも130人が死亡、200人以上が負傷した。

その結果、クラム地区に通じる幹線道路は全て封鎖され、食料、医薬品、燃料の輸送が困難になっていた。

両派は今月初め、地区内の地下壕を解体し、武器を政府に引き渡すことで合意。和平を約束した。

トラックは4日にクラム地区郊外に到着し、ゲートの閉鎖解除を待っていたが、イスラム過激派とみられる武装集団による銃撃事件の影響で開放が遅れていた。

州政府の報道官は声明で、「食料、医薬品、テント、その他必需品を積んだ数十台のトラックや車両がクラム地区に入った」と明らかにした。

パキスタンの人口は約2億4000万人。99%がイスラム教徒で、シーア派の割合は15%と推定されている。

両派は概ね平和的に共存しているが、シーア派が多数派の地域、特にカイバル・パクトゥンクワ州では数十年にわたり緊張状態が続いている。

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