◎告発者はアディダス・チャイナの複数の上級スタッフが取引先の企業から数百万ユーロのキックバックを受け取っていると告発した。
ドイツのスポーツ用品大手アディダスの靴(Getty Images)

ドイツのスポーツ用品大手アディダスの中国法人で働く上級スタッフが数百万ユーロ規模の収賄罪に関与した疑いがあるとして、調査を受けている。英経済紙フィナンシャル・タイムズなどが16日に報じた。

それによると、この調査は内部告発に基づいているという。

ファイナンシャル・タイムズ紙は関係筋の話しとして、「内部告発者はアディダス・チャイナの複数の上級スタッフが取引先の企業から数百万ユーロのキックバックを受け取っていると告発した」と伝えている。

また告発者は「別部門のシニア・マネージャーもサプライヤーから数百万ユーロの現金を受け取った」と告発した。

中国の規制当局がこの調査に関与しているかどうかは不明である。

内部告発者は複数いるとみられ、氏名は明らかにされていない。

ファイナンシャル・タイムズ紙は「匿名の告発者たちは汚職疑惑の確たる証拠を示していないが、機密性の高い内部の情報を持っているようだ」と伝えている。

この告発文は中国のソーシャルメディアでも共有され、注目を集めている。

告発者たちは文書の中で、中国のマーケティング予算に関わるシニアマネージャーを含む会社関係者が贈収賄に関与したと言及している。

ドイツのアディダス本社はロイター通信の取材に対し匿名の告発があったことを認め、調査していると明らかにした。

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