◎アダニ氏は証券詐欺、証券詐欺の共謀、電信詐欺の共謀で起訴された。
インドの財閥アダニ・グループのロゴ(Getty Images)

インド・ニューデリーの国会は28日、大財閥アダニ・グループ会長の不正疑惑をめぐる混乱に巻き込まれ、審議の中断を余儀なくされた。

米国の検察当局は先週、贈賄や巨額詐欺に関与した疑いでゴータム・アダニ(Gautam Adani)会長を起訴。インドでの大規模な太陽光発電プロジェクトで複数の不正が確認されたとしている。

与党・インド人民党(BJP)の下院議長が議場に立つと、野党議員が席を立ち、反政府スローガンを唱和しながら議事堂を後にした。

アダニ氏は証券詐欺、証券詐欺の共謀、電信詐欺の共謀で起訴された。

野党はモディ(Narendra Modi)首相とBJPがアダニ・グループを保護していると主張している。

下院議長は記者団に対し、「野党のやり方には賛同できない」と述べた。下院はその後再開されたが、与党と野党の溝はうまらっず、その日は休会となった。

上院も休会を決めている。

野党は農業、再生可能エネルギー、石炭、インフラを含むアダニ・グループと関係会社を調査する合同委員会の創設を与党に提案している。

ニューヨーク当局は先週、アダニ氏とその関係者7人を証券詐欺などの罪で起訴。アダニ氏はインドの大規模な太陽光発電プロジェクトで多額の賄賂を支払った疑いを持たれている。

当局はインド政府高官に約2億6500万ドルの賄賂が提供された疑いがあるとしている。

アダニ・グループは先週の声明で、「弊社の会長に対する米当局の申し立てには根拠がない」と主張した。

また同社は「起訴状の容疑はあくまで申し立てであり、有罪が証明されない限り、会長は無罪と推定される。可能な限りの法的手段を模索する」とした。

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