建設用クレーンが倒壊、走行中の列車と衝突、32人死亡、64人重軽傷
事故は14日午前に発生。列車の脱線と一時的な火災を引き起こした。
.jpg)
タイ・ナコンラチャシマ県で14日、走行中の旅客列車が建設用クレーンの倒壊に巻き込まれ、少なくとも32人が死亡、数十人が重軽傷を負った。地元当局が明らかにした。
事故は14日午前に発生。列車の脱線と一時的な火災を引き起こした。救助隊が生存者を救出する中、現場には破損した車両と煙が立ち上る光景が広がった。死傷者数は事故後、何度も更新されている。
事故に巻き込まれたのは首都バンコク発の旅客列車で、170人余りの乗客が乗っていたとされる。当局によると、少なくとも32人が死亡し、64人以上が負傷、うち7人が重傷とされるほか、数人が行方不明になっている。列車はクレーンが激突した衝撃で複数車両が脱線した。
倒れたクレーンは高架鉄道建設のために使われていた「ガントリークレーン」と呼ばれる大型のもので、 高架線路の建設現場に設置されていた。鉄道局などによると、このクレーンが鉄道の上をまたぐ形で稼働中に何らかの原因で支えを失い、走行中の列車の進行方向に落下したという。事故直後、作業を担当していた建設会社には現場作業の一時停止命令が出され、当局が事故原因の調査を開始した。
この区間は、中国とタイが共同で進める高規格鉄道プロジェクトの一部であり、将来的には中国を含む東南アジア各地と結ぶ大規模な路線網の構築を目指す計画に組み込まれている。今回事故が起きた区間はバンコクからノンカイ方面への高架線整備部分に位置し、総投資額は数千億バーツにのぼるとされる。
現場では救急隊員が脱線した車両から負傷者を救出し、地元住民や消防、警察が救援活動を支援した。また、SNSで共有された画像や映像には車両が横転したり、破片が散乱する様子が映っていた。事故発生後、鉄道当局や交通省は安全性の見直しと再発防止策の検討を表明、建設現場の安全管理体制に対する強い批判の声が上がっている。
建設を担当していた企業は事故について声明を発表し、犠牲者の遺族に哀悼の意を示し、負傷者の治療費や遺族補償について責任を負う意向を示した。中央政府もこの事故について厳正な調査を約束し、安全基準の強化や監視体制の改善を進める方針を打ち出している。
今回の事故は、鉄道インフラ整備が進む中での安全管理の課題を浮き彫りにした。多くの死傷者を出した惨事は国内外に衝撃を与えており、事故原因究明と被害者支援が急がれている。
