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武装勢力が治安部隊の基地襲撃、銃撃戦に、12人死亡 パキスタン北西部

事件は同州バヌーにある治安部隊の基地で2日未明に発生。爆弾を積んだ車が基地に突っ込み自爆した後、銃撃戦になった。
2025年9月2日/パキスタン、北西部カイバル・パクトゥンクワ州、テロ攻撃が発生した治安部隊の基地(ロイター通信)

パキスタン北西部カイバル・パクトゥンクワ州で2日、イスラム過激派とみられる武装勢力が治安部隊の基地を攻撃し、警察官6人とテロリスト6人が死亡した。警察が明らかにした。

それによると、事件は同州バヌーにある治安部隊の基地で2日未明に発生。爆弾を積んだ車が基地に突っ込み自爆した後、銃撃戦になった。

州警察の本部長は声明で、「自爆テロ犯が1日未明、基地境界の壁に突っ込み、爆発で壁を吹き飛ばした後、テロリストどもが突っ込んできた」と述べた。

また本部長は「銃撃戦は12時間にわたって続き、警察官6人とテロリスト6人が死亡、治安部隊員16人と民間人3人が負傷した」と明らかにした。

バヌーはアフガニスタン国境に近く、長年イスラム過激派の拠点となってきた。

地元メディアによると、犯行声明を出した組織は確認されていないが、同国最大のイスラム過激派TTP(パキスタンのタリバン運動)に疑惑の目が向けられている。

本部長は組織名に言及せず、「イスラム過激派の犯行」と断定した。

アフガンと国境を接するカイバル・パクトゥンクワ州と南西部バルチスタン州では近年テロが多発。その多くにTTPと反政府勢力バルチスタン解放軍(BLA)が関与している。

TTPとアフガンのタリバンは別組織だが、思想は共有している。TTPは現在、アフガンの山岳地帯に潜伏しているとみられ、2022年11月に中央政府との停戦協定を一方的に打ち切った。

パキスタン軍は現在、カイバル・パクトゥンクワ州とバルチスタン州で対テロ作戦を実施中である。

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