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▽カイバル・パクトゥンクワ州はアフガニスタンと国境を接し、近年テロが多発。その多くにTTPが関与している。
パキスタン、北西部カイバル・パクトゥンクワ州のアフガン国境近く(Getty Images)

パキスタン北西部カイバル・パクトゥンクワ州で治安部隊と武装勢力が衝突し、陸軍兵士3人と武装勢力の戦闘員19人が死亡した。陸軍が7日、明らかにした。

それによると、治安部隊は同州ペシャワルの2地区で武装勢力の隠れ家を急襲し、戦闘員16人を殺害。さらにペシャワル近郊の地区でも隠れ家を摘発し、銃撃戦になったという。

3件目の衝突で陸軍兵士3人と戦闘員3人が死亡した。

シャリフ(Shehbaz Sharif)首相とザルダリ(Asif Ali Zardari)大統領は治安部隊を称賛したうえで、亡くなった兵士に哀悼の意を表した。

AP通信は治安筋の話しとして、「3つの隠れ家はいずれもTTP(パキスタンのタリバン運動)が運用していた」と伝えている。

カイバル・パクトゥンクワ州はアフガニスタンと国境を接し、近年テロが多発。その多くにTTPが関与している。

TTPとアフガンのタリバンは別組織だが、思想は共有している。TTPは現在、アフガンの山岳地帯に潜伏しているとみられ、2022年11月に中央政府との停戦協定を一方的に打ち切った。

TTPは5日、国軍や警察などの治安当局だけでなく、政府とつながりのある軍事企業やその他民間企業も標的にすると警告した。

TTPはラワルピンディに拠点を置く物流会社、建設会社、肥料製造会社、公営住宅、銀行、その他多くの企業、そして軍事企業と治安当局本体が標的になると主張している。

TTPは声明の中で、これらの企業で働く従業員に3カ月以内に退職するよう促し、それ以降に攻撃を開始すると警告した。

政府と軍はこの警告に関するコメントを出していない。

パキスタン軍は昨年末、アフガン東部パクティカ州の過激派拠点を空爆し、少なくとも46人を殺害。アフガンのタリバンはパキスタンが越境攻撃を仕掛けてきたと非難した。

パキスタン政府はタリバンが過激派の取り締まりを怠っていると非難しているが、タリバンはこれを否定している。

それ以来、カイバル・パクトゥンクワ州では治安部隊への攻撃が相次ぎ、数十人が死傷している。

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