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▽武装集団が銃を乱射し、トラックの運転手と警護に当たっていた治安要員が死亡、15人が負傷した。
パキスタン、北西部カイバル・パクトゥンクワ州クラム地区(Getty Images)

パキスタン北西部カイバル・パクトゥンクワ州クラム地区で正体不明の武装集団が支援物資を積んだトラックを襲撃し、2人が死亡した。地元当局が17日、明らかにした。

それによると、事件はクラム地区の中心部に続く道路で発生。武装集団が銃を乱射し、トラックの運転手と警護に当たっていた治安要員が死亡、15人が負傷したという。

クラム地区では昨年11月にイスラム教シーア派とスンニ派の対立が激化。武装集団がシーア派の信徒を乗せたバスや車を攻撃し、52人が死亡した。逮捕者は出ていない。

この攻撃後、いくつかの地域で敵対するグループによる報復が相次ぎ、少なくとも130人が死亡、200人以上が負傷した。

その結果、クラム地区に通じる幹線道路は全て封鎖され、食料、医薬品、燃料の輸送が困難になった。

両派は先月初め、地区内の地下壕を解体し、武器を政府に引き渡すことで合意。和平を約束した。

地元当局によると、陸軍と警察が武装兵たちを追跡しているという。武装兵たちはトラックを蜂の巣にした後、物資に火をつけ逃走した。

犯行声明を出した組織は確認されていないが、同国最大のイスラム過激派TTP(パキスタンのタリバン運動)に疑惑の目が向けられている。

カイバル・パクトゥンクワ州はアフガニスタンと国境を接し、近年テロが多発。その多くにTTPが関与している。

TTPとアフガンのタリバンは別組織だが、思想は共有している。TTPは現在、アフガンの山岳地帯に潜伏しているとみられ、2022年11月に中央政府との停戦協定を一方的に打ち切った。

TTPはこの数ヶ月、カイバル・パクトゥンクワ州の北ワジリスタンと南ワジリスタンで治安部隊への攻撃を強化している。

同州デライスマイルカーンと北ワジリスタンでは15日、武装集団が治安当局を襲撃、銃撃戦となり、陸軍兵士4人とテロリスト15人が死亡した。

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