◎パキスタンでは近年、イスラム過激派によるテロ攻撃が相次いでいる。
パキスタン北西部カイバル・パクトゥンクワ州で正体不明の武装集団がパトカーに向けて発砲し、警察官2人が死亡した。警察が10日、明らかにした。
それによると、事件は同州クエッタ近郊の地区で発生。容疑者は現場から逃走した。
陸軍は数時間後、同州の北ワジリスタン地区でこのパトカー襲撃に関与したとされる武装勢力4人を射殺したと発表した。
それ以上の詳細は明らかになっておらず、犯行声明を出した組織も確認されていない。
パキスタンでは近年、イスラム過激派によるテロ攻撃が相次いでおり、その多くがアフガンと国境を接するカイバル・パクトゥンクワ州と南西部バルチスタン州で発生している。
地元メディアによると、その多くに同国最大の武装勢力TTP(パキスタンのタリバン運動)が関与している。
TTPとアフガニスタンのタリバンは別組織だが、思想は共有している。TTPは現在、アフガンの山岳地帯に潜伏しているとみられ、2022年11月に中央政府との停戦協定を一方的に打ち切り、軍と警察への攻撃を強化した。
パキスタンの首都イスラマバードでは10月15日に上海協力機構首脳会議が開催される。政府はこれに先立ち、イスラマバードと周辺地域の警戒態勢を最高レベルに引き上げている。