韓国自動車工場火災、死者14人に、59人負傷、出火原因調査中
救助活動には消防や警察など500人以上が動員され、無人放水車や消防ロボットなども投入された。
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韓国中西部・テジョン広域市で発生した自動車部品工場の火災について、当局は21日、これまでに14人の死亡を確認したと明らかにした。火災は20日午後に発生、爆発を伴いながら急速に燃え広がり、59人が重軽傷を負うなど深刻な被害となった。
現場の工場には当時約170人の社員がいたとみられ、多くが建物内に取り残された。火災は短時間で一気に燃え広がり、黒煙が立ち上る中、社員の一部は窓から飛び降りるなどして避難を試みた。負傷者の中には煙の吸入によるものに加え、避難時の転落による骨折など重傷例も含まれている。
救助活動には消防や警察など500人以上が動員され、無人放水車や消防ロボットなども投入された。建物は爆発と火災により大きく損傷し、倒壊の危険があったため、当初は内部への進入が制限されたが、安全確認後に本格的な捜索が行われた。火災は発生からおよそ10時間後に鎮火した。
犠牲者の多くは建物上層階で発見され、特に3階の施設内に集中していた。2階でも複数の遺体が見つかり、一部は損傷が激しく、身元確認にはDNA鑑定が必要とされている。行方不明となっていた全員の所在が確認され、死者数は14人で確定した。
出火原因は特定されていないが、地元メディアによると、一部の社員が爆発音を聞いたと証言し、設備トラブルなどが疑われている。現場からは水と反応して爆発の危険がある化学物質も回収され、消火活動を難しくした要因とみられている。
工場はエンジン部品などを製造する企業が運営し、大手自動車メーカーにも供給していた。企業は犠牲者に哀悼の意を表し、原因究明と再発防止に向けて当局の調査に全面的に協力する姿勢を示した。
イ・ジェミョン(Lee Jae-myung)大統領は21日、現地を訪れ、遺族と面会するとともに、関係機関に対して徹底した原因調査と安全対策の強化を指示した。政府は国家レベルの災害対応を発動し、被害の拡大防止と救助活動に全力を挙げた。
韓国では近年、産業現場での重大事故が相次いでおり、2024年には電池工場火災で20人以上が死亡するなど、労働安全の確保が大きな課題となっている。今回の火災も同様に、現場の安全管理体制や規制の実効性が問われる事態となった。
今回の火災は過去最悪の工場火災の一つとみられ、産業安全政策の見直しを求める声が強まる可能性がある。出火原因の解明とともに、再発防止に向けた制度的対応が今後の焦点となる。
