▽現場はカイバル・パクトゥンクワ州バヌーの軍事施設。2人の自爆テロ犯が基地のフェンス近くで自爆した。
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パキスタン北西部カイバル・パクトゥンクワ州の軍事施設で自爆テロが発生し、少なくとも12人が死亡、30人が負傷した。地元当局が4日、明らかにした。
それによると、現場は同州バヌーの軍事施設。2人の自爆テロ犯が基地のフェンス近くで自爆したという。
地元警察は声明で、「自爆攻撃後、テロリスト5、6人が基地に入ろうとしたが、治安部隊が排除した」と明らかにした。
また警察は「テロリストによる攻撃は継続中とみられ、陸軍が対応に当たっている」とした。
AP通信によると、多くの民間人が最初の爆発に巻き込まれたという。
APは負傷者を受け入れた病院関係者の話しとして、「子供4人を含む12人が死亡、30人が重軽傷を負った」と伝えている。
爆発後、同国最大のイスラム過激派TTP(パキスタンのタリバン運動)の関連組織であるJAF(Jaish Al-Fursan)が犯行声明を出した。
JAFは声明の中で、その戦闘員が数十人の治安要員を殺害したと主張した。軍は死傷者の数を明らかにしていない。
JAFは爆発物を積んだ車を基地のフェンス近くで爆破したと述べている。
地元警察によると、最初の爆発から1分もしないうちに2回の爆発があり、民家を含む複数の建物が大きな被害を受けたという。
犠牲者は現場の近くに住んでいた人々と伝えられている。
カイバル・パクトゥンクワ州はアフガニスタンと国境を接し、近年テロが多発。その多くにTTPが関与している。
TTPとアフガンのタリバンは別組織だが、思想は共有している。TTPは現在、アフガンの山岳地帯に潜伏しているとみられ、2022年11月に中央政府との停戦協定を一方的に打ち切り、軍と警察への攻撃を強化した。
JAFはバヌーで何度かテロ攻撃を実行している。昨年11月には12人が死亡した自動車爆弾テロに関与したとみられる。