SHARE:

エクアドルで燃料補助金の廃止に抗議するデモ激化、1人死亡、兵士12人負傷

デモ主催者は46歳の男性が政府の「弾圧」により殺害され、別の参加者が「重体」に陥っていると主張した。
2025年9月28日/エクアドル、首都キト北部のアンデス地域、燃料補助金の廃止に抗議するデモ(AP通信)

エクアドル・キト北部のアンデス地域で28日、燃料補助金の廃止に抗議するデモが暴動に発展し、一部の参加者と治安当局が衝突、民間人1人が死亡、兵士12人が負傷した。

デモを主導した先住民族はノボア政権による燃料補助金の廃止を非難した。

軍は声明で、「暴徒が治安部隊に襲い掛かり、兵士12人が負傷した」と明らかにした。

国防省と内務省は犠牲者が出たことを認めていない。

地元の人権団体は兵士が発砲し、男性が亡くなったと発表。デモ主催者は46歳の男性が政府の「弾圧」により殺害され、別の参加者が「重体」に陥っていると主張した。

エクアドル検察庁はX(旧ツイッター)への投稿で、「違法な武力行使を専門とするチームによる調査を開始し、手続きの客観性を保証する」と表明した。

軍もXに声明を投稿。「アンデス地域へ食料を輸送する車列の警護に当たっていた12人の兵士が暴徒に襲われ負傷した」と非難した。

ノボア(Daniel Noboa)大統領は9月12日にディーゼル燃料に対する補助金廃止を命じた。その後、これに反対する先住民族グループがデモを開始。抗議活動は28日で7日目を迎えた。

ノボア氏はXへの投稿で、このデモに犯罪組織が関与していると指摘したが、詳細は明らかにしなかった。

警察によると、これまでに80人以上が逮捕され、うち13人がテロ容疑で起訴されたという。

この記事が気に入ったら
フォローしよう
最新情報をお届けします