ベネズエラ第2の製油所、停電により操業停止=報道
国営石油会社PDVSAが運営する日量31万バレルのカルドン製油所が停電により停止した
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南米ベネズエラで2番目に大きい製油所が停電により操業を停止した。現地メディアが23日に報じた。
それによると、国営石油会社PDVSAが運営する日量31万バレルのカルドン製油所が停電により停止したという。
ベネズエラの老朽化した石油関連施設は長年の投資不足、管理不備、米国による制裁による部品輸入禁止などにより、頻繁に停止している。
カルドン製油所は過去数ヶ月間、オリノコ重油帯のプロジェクトからの重油処理において重要な役割を果たしていた。
ロイター通信は情報筋の話しとして、「停電は早朝に始まり、カルドン製油所の隣にある日量64万5000バレルのアムアイ製油所は影響を受けていない」と報じた。
それによると、PDVSAが復旧作業に当たっているという。
米国が2019年にベネズエラにエネルギー制裁を科して以来、外国企業がPDVSAと石油・ガスプロジェクトの交渉、計画、開発を行うには米国のライセンスが必要である。
米国は2月、石油各社に対し、ベネズエラでの操業と輸出を5月27日までに停止するよう命じ、ライセンスは予定通り失効した。
米国はベネズエラの石油買い手に対して25%の追加関税も課している。
ベネズエラは世界最大の石油埋蔵量を誇り、かつては南米最大の経済大国であった。しかし、その経済は米政府による制裁とマドゥロ(Nicolas Maduro)大統領の後先考えないバラマキ政策で急速に悪化。GDPはマドゥロ氏が就任した2013年以降、右肩下がりとなり、2021年には10年前の2割以下に落ち込んだ。