◎米国といくつか南米諸国はマドゥロ政権が2017年の抗議デモを武力で鎮圧したとして国際刑事裁判所(ICC)に捜査を要請している。
ベネズエラのマドゥロ大統領(Sergio Lima/AFP通信)

ベネズエラのマドゥロ(Nicolás Maduro)大統領が22日、首都カラカスの大統領府で国際刑事裁判所(ICC)のカーン(Karim Khan)主任検察官と面会した。

地元メディアによると、カーン氏は会談後、記者団の取材に応じなかったという。

カーン氏のベネズエラ訪問は4度目。ICCはマドゥロ政権が反政府デモを弾圧したとして、人道に対する罪で捜査している。

米国といくつか南米諸国はマドゥロ政権が2017年の抗議デモを武力で鎮圧したとしてICCに捜査を要請。治安部隊は恣意的な逮捕、拷問、性的暴行などを行ったとされる。

ICCは先月、ベネズエラの裁判所が抗議デモ中に暴行を受けたと主張する原告の訴えを無視していると指摘した。

またICCは検察の調査について、「いい加減な、ごく一部の限られた範囲に限定されているように見える」と批判した。

ベネズエラの国内調査がどの程度進んでいるかは不明。治安部隊に性的暴行を受けたと主張する女性が起こした裁判はわずか数日で棄却されたと伝えられている。

ベネズエラでは今年7月28日に大統領選が予定されている。

同国初の女性大統領を目指すマチャド(María Corina Machado)元議員は野党連合の支持を受け立候補を表明したものの、選挙管理委員会の許可を得られず、出馬を断念した。

マドゥロ政権はマチャド氏に15年間の出馬禁止令を科している。

マドゥロ政権は米国の制裁緩和と引き換えに公正な選挙を行うと約束したにもかかわらず、野党を取り締まっている。

米政府は先週、マドゥロ政権を厳しく非難し、石油部門への制裁を再開した。

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