◎ベネズエラ内務省によると、米国市民3人だけでなく、スペイン人2人とチェコ人1人も逮捕されたという。
ベネズエラ政府は14日、同国の不安定化を企てたとして、3人の米国市民を逮捕したと発表した。
内務省の報道官は声明で、「米政府がこの不安定化計画に関係している」と主張。「逮捕されたのは中央情報局(CIA)の諜報員である」と述べた。
ABCニュースは国務省当局者の話しとして、「米軍関係者1人と米国市民2人がベネズエラで拘束されたという未確認の情報があり、確認作業を進めている」と伝えている。
また当局者は「米政府がマドゥロ政権の転覆を企てたという主張は誤りであり、米政府はベネズエラの政治危機の民主的解決を引き続き支援する」とした。
ベネズエラ内務省によると、米国市民3人だけでなく、スペイン人2人とチェコ人1人も逮捕されたという。
マドゥロ(Nicolas Maduro)の支配下に置かれる選挙管理委員会は7月28日に行われた大統領選の集計結果を公表せず、現職のマドゥロ氏が得票率51%で勝利したと発表。
しかし、野党陣営は全国の電子投票機が印刷した集計表の80%以上を確保したと報告。それによると、全野党の統一候補ゴンザレス(Edmundo González)氏の得票数はマドゥロ氏に2倍以上の差をつけていたという。
米国を含む数カ国が選挙の勝者をゴンザレス氏と認定。選管に透明性のある集計結果を公表するよう呼びかけてきた。
しかし、最高裁判所は先月末、マドゥロ氏の勝利を認定。さらに首都カラカスの地方裁判所は今月初め、ゴンザレス氏が選挙結果を捏造し、暴動を煽ったなどとして逮捕状を発行した。
この結果、ゴンザレス氏はスペインへの亡命を余儀なくされた。
大統領選後の混乱が収束する目途は立っておらず、マドゥロ陣営は結果に抗議するデモを厳しく取り締まり、これまでに2000~3000人を逮捕している。