▽ミレイ大統領はゴンザレス氏を国賓として迎え入れた。
南米ベネズエラの野党指導者ゴンザレス(Edmundo González)氏が4日、アルゼンチンの首都ブエノスアイレスを訪問し、ミレイ(Javier Milei)大統領と会談した。
ミレイ氏はゴンザレス氏を「次期大統領」と呼び、ベネズエラの独裁者マドゥロ(Nicolas Maduro)大統領を「愚か者」と蔑んだ。
大統領府の周辺には数百人のベネズエラ人を含む数千人が集まり、ゴンザレス氏に歓声を送った。ベネズエラ人たちは大統領と連呼し、マドゥロ氏を「気持ち悪い男」「ゴミ」と非難した。
ミレイ氏はゴンザレス氏を国賓として迎え入れた。
ミレイ氏は演説で、「ベネズエラの次期大統領と会談できたことを嬉しく思う」と述べた。
マドゥロ氏に忠誠を誓う選挙管理委員会は昨年7月末に行われた大統領選の集計結果を公表せず、マドゥロ氏が得票率51%で勝利したと宣言した。
しかし、野党陣営は全国の電子投票機が印刷した集計表の80%以上を確保・精査した結果、全野党の統一候補であるゴンザレス氏の得票数はマドゥロ氏に2倍以上の差をつけていたことが明らかになった。
アルゼンチンや米国を含む数十カ国が選挙の勝者をゴンザレス氏と認定。選管に透明性のある集計結果を公表するよう呼びかけてきた。
しかし、最高裁判所は8月末、マドゥロ氏の勝利を認定。さらにカラカスの地方裁判所は9月、ゴンザレス氏が選挙結果を捏造し、暴動を煽ったなどとして逮捕状を発行した。
この結果、ゴンザレス氏はスペインへの亡命を余儀なくされた。
マドゥロ氏は1月10日の就任式で勝手に宣誓する予定だ。
ゴンザレス氏は就任式に先立ち、海外歴訪を開始。ウルグアイやパナマなどで国家元首と会談し、米国のバイデン(Joe Biden)大統領との会談も希望している。
ゴンサレス氏は10日の就任式に出席すると主張しているが、どのように帰国するのか、また到着後にどうするつもりなのかは明らかにしていない。
マドゥロ政権は2日、ゴンザレス氏の所在に関する情報に対し、10万ドルの報奨金を出すと発表した。