◎海軍と空軍を含む兵士約6000人がガイアナ国境に近い東カリブ海で防衛演習を実施する。
2019年1月10日/ベネズエラのマドゥロ大統領(ロイター通信)

ベネズエラのマドゥロ(Nicolás Maduro)大統領は28日、ガイアナとの係争地エセキボ地域をめぐり、イギリスがガイアナに軍艦を派遣したことを受け、防衛演習を実施すると表明した。

マドゥロ氏は28日の放送されたテレビ演説の中で、「海軍と空軍を含む兵士約6000人がガイアナ国境に近い東カリブ海で防衛演習を実施する」と明らかにした。

またマドゥロ氏は英海軍を「脅威」と呼び、「ガイアナはエセキボをめぐる最近の合意を無視している」と主張した。

さらに、「ベネズエラは外交、対話、平和を信じているが、脅迫には断固とした措置を取る」と警告。英海軍がエセキボに接近すれば「ただではすまない」と述べた。

エセキボは石油資源が豊富で、過去数十年ガイアナの支配下に置かれている。

しかし、マドゥロ政権は今月、エセキボに対するベネズエラの領有権主張の是非を問う国民投票を実施。95%が賛成票を投じたことを受け、エセキボに対する主張を強化した。

エセキボはガイアナの国土面積の7割近くを占める。

この地域をめぐる緊張が高まる中、両国の指導者は今月、カリブ海のセントビンセント島で会談し、外交で問題を解決することに合意した。

英海軍の軍艦は12月上旬、麻薬密売組織の取り締まりの一環としてバルバドスに派遣されていたが、24日に任務を変更し、ガイアナに向かった。英海軍はこれがいつガイアナ沖に到着するか明らかにしていない。

英国防省によると、同艦はガイアナ国防軍と共同作戦を実施する予定だという。

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