ベネズエラ大統領、米国の「軍事侵攻」に備えて治安権限を強化
カリブ海に展開している米海軍は今月初め、外国テロ組織に指定されているベネズエラの麻薬組織トレンデアラグアが運航する麻薬輸送船を空爆し、構成員11人を殺害。その後、さらに2隻の麻薬密輸船を爆破した。
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ベネズエラ政府は29日、マドゥロ(Nicolas Maduro)大統領が米国の「軍事侵攻」に備えて、自身に追加の治安権限を付与する法令に署名したと発表した。
カリブ海に展開している米海軍は今月初め、外国テロ組織に指定されているベネズエラの麻薬組織トレンデアラグアが運航する麻薬輸送船を空爆し、構成員11人を殺害。その後、さらに2隻の麻薬密輸船を爆破した。
独裁者のマドゥロ氏は米国が野党と結託して政権転覆を企てていると主張している。
この法令により、マドゥロ氏は国内全域で軍隊を動員し、公共サービスや石油産業に対する権限を行使することができるようになった。
トランプ政権はラテンアメリカの麻薬カルテルからの脅威と闘う取り組みの一環として、この地域にイージス艦など、数千人規模の部隊を派遣している。
現地メディアによると、マドゥロ氏は非公式にトランプ(Donald Trump)大統領との和解を図っており、今月初めに直接対話への参加を求める書簡を送付した。
マドゥロ氏はベネズエラ政府が麻薬密輸で大きな役割を果たしているという米国の主張を否定。トランプ氏に対し、両国関係を「歴史的かつ平和的なもの」にしたいと伝えたとされる。
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