◎米議会下院は今週初め、ベネズエラ政府とつながりのある企業との契約を禁じる法案を可決した。
ベネズエラ当局が22日、野党指導者のマチャド(María Corina Machado)元議員に対する新たな捜査を開始した。
独裁者のマドゥロ(Nicolas Maduro)大統領に忠誠を誓う検察は声明で、マチャド氏が米国のベネズエラ制裁を支持したことについて、「国家反逆罪に問われる可能性がある」と主張した。
米議会下院は今週初め、ベネズエラ政府とつながりのある企業との契約を禁じる法案を可決した。
ベネズエラ検察は声明で、「マチャドの発言は反逆罪、外国との共謀罪、結社罪にあたる」と主張。「米議会のベネズエラ制裁を支持することで、米政府や有権者の支持を得ようとしている」と非難した。
バイデン政権は19日、7月末に行われたベネズエラ大統領選について、スペインに亡命したゴンザレス(Edmundo González)氏が次期大統領である認定。マドゥロ氏はこれに反発し、米国を「ヤンキー」と非難した。
マチャド氏は今週初めにX(旧ツイッター)を更新。米下院がベネズエラ制裁法案を可決したことに謝意を示し、「マドゥロの責任を追及するための重要な一歩である」と述べた。
またマチャド氏は「ベネズエラの自由のための闘いを継続し、民主主義への迅速な移行と地域の明るい未来を達成するために米政府と協力することを楽しみにしている」と書いた。
マドゥロ氏の支配下に置かれる選挙管理委員会は7月28日に行われた大統領選の集計結果を公表せず、マドゥロ氏が得票率51%で勝利したと宣言した。
しかし、野党陣営は全国の電子投票機が印刷した集計表の80%以上を確保・精査した結果、ゴンザレス氏の得票数はマドゥロ氏に2倍以上の差をつけていたことが明らかになった。
米国を含む数カ国が選挙の勝者をゴンザレス氏と認定。選管に透明性のある集計結果を公表するよう呼びかけてきた。
しかし、最高裁判所は8月末、マドゥロ氏の勝利を認定。さらにカラカスの地方裁判所は9月、ゴンザレス氏が選挙結果を捏造し、暴動を煽ったなどとして逮捕状を発行した。
この結果、ゴンザレス氏はスペインへの亡命を余儀なくされた。