ベネズエラ、沿岸付近で戦闘機5機検知、「挑発行為」と非難

ベネズエラ政府は2日、同国沿岸付近で戦闘機5機が検知されたと発表し、これを米国による脅威と位置付けた。

国防省は声明で、「帝国主義の戦闘機がベネズエラ沿岸に接近する大胆さを見せた」と述べたが、国名には言及しなかった。

また同省は「航空会社（社名は明かさなかった）が管制塔に情報を提供した」と説明した。

さらに、「カリブ海に接近飛行するこれらの航空機による動きは下品な挑発行為であり、国家の安全に対する脅威だ」と強調した。

カリブ海に展開している米海軍は先月初め、外国テロ組織に指定されているベネズエラの麻薬組織トレンデアラグアが運航する麻薬輸送船を空爆し、構成員11人を殺害。その後、さらに2隻の麻薬密輸船を爆破した。

ベネズエラの独裁者であるマドゥロ（Nicolas Maduro）大統領は米国が野党と結託して政権転覆を企てていると主張している。

マドゥロ氏は今週初め、米国の「軍事侵攻」に備えて、自身に追加の治安権限を付与する法令に署名した。

トランプ政権はラテンアメリカの麻薬カルテルからの脅威と闘う取り組みの一環として、この地域にイージス艦など、数千人規模の部隊を派遣している。

マドゥロ氏は非公式にトランプ（Donald Trump）大統領との和解を図っており、先月初めに直接対話への参加を求める書簡を送付したと伝えられている。