◎ベネズエラ外務省は声明で、「ブラジルの大使を召喚し、ルラ政権の特別顧問と大統領報道官による無礼な発言の説明を求めた」と述べた。
南米ベネズエラのマドゥロ政権は30日、大切な同盟国ブラジルのルラ政権が両国の関係を危うくしていると主張した。
ブラジル大統領府の特別顧問であるアモリン(Celso Amorim)氏は今週、ロシア中部カザンで先週開催された新興5カ国(BRICS)首脳会議で、ベネズエラのBRICS加盟を支持しなかったと明らかにしていた。
ベネズエラはこの発言に激怒し、首都カラカスの駐ブラジル大使を召還、ルラ政権に説明を求めていた。
ベネズエラ外務省は声明で、「ブラジルの大使を召喚し、ルラ政権の特別顧問と大統領報道官による無礼な発言の説明を求めた」と述べた。
カラカスの在ブラジル大使館はコメントを出していない。
同省は声明の中で、「ルラ(Luiz Inácio Lula da Silva)大統領のアドバイザーがベネズエラの民主主義を侮辱したことは極めて遺憾であり、アメリカ帝国主義のメッセンジャーのような行動を取っている」と主張した。
また同省は「このアドバイザーが両国の絆を脅かしている」と述べた。
アモリン氏は29日、国会の公聴会で両国間の緊張が高まっていることを認め、「その原因はベネズエラの選挙管理委員会が7月末の大統領選の集計データを公表しなかったためだ」と指摘した。
またアモリン氏は両国の関係を改善できるかどうかはベネズエラの行動次第であると述べたが、それ以上は言及しなかった。
ベネズエラとブラジルの関係は大統領選以来、急速に悪化。ルラ氏はマドゥロ(Nicolas Maduro)大統領の勝利を認めず、選管が集計データを公表しない限り、結果を受け入れないとしている。