SHARE:

ベネズエラ、国連安保理に米海軍の「麻薬密輸船」攻撃を止めるよう要請

トランプ政権はラテンアメリカの麻薬カルテルからの脅威と闘う取り組みの一環として、この地域にイージス艦など、数千人規模の部隊を派遣している。
ベネズエラのマドゥロ大統領(Getty Images)

ベネズエラ政府が国連安全保障理事会に対し、自国沖で発生した米海軍による船舶への攻撃は違法であると判断し、ベネズエラの主権を支持する声明を発表するよう要請した。現地メディアが16日に報じた。

カリブ海に展開している海軍は先月初め、外国テロ組織に指定されているベネズエラの麻薬組織トレンデアラグアが運航する麻薬輸送船を空爆し、構成員11人を殺害。その後、さらに4隻の麻薬密輸船を爆撃した。

トランプ(Donald Trump)大統領は14日、ベネズエラ沖で米海軍が新たな麻薬密輸船を空爆し、6人が死亡したと発表。一連の攻撃による死者は27人となった。

ロイター通信によると、ベネズエラの国連大使は安保理への書簡で、国際水域を航行中の「民間船舶」に対する攻撃で、少なくとも27人が死亡したとして、米国を非難したという。

また大使は安保理に対し、この攻撃の「違法性」を調査し、ベネズエラを含む国家の主権、政治的独立、領土保全を無制限に尊重するという原則を再確認する声明を発表するよう求めた。

トランプ政権はラテンアメリカの麻薬カルテルからの脅威と闘う取り組みの一環として、この地域にイージス艦など、数千人規模の部隊を派遣している。

ベネズエラの独裁者であるマドゥロ(Nicolas Maduro)大統領はこの攻撃を米国による「侵略行為」と呼び、国際社会に米海軍を止めるよう求めている。

米当局はこれまでの攻撃で「麻薬テロリスト」27人(計5隻)を殺害したと報告している。

この記事が気に入ったら
フォローしよう
最新情報をお届けします