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ベネズエラ野党指導者拘束、解放からわずか12時間後、批判集まる

検察総長の広報担当は声明で、グアニパ氏が釈放に付された保釈条件を「遵守していない」として、裁判所に保釈決定の取り消しと逮捕状発付を求めたと述べた。
2026年2月8日/ベネズエラ、首都カラカス、政治犯の釈放を祝う人々(AP通信)

ベネズエラの首都カラカスで9日、検察総長が野党指導者マリア・コリナ・マチャド(María Corina Machado)氏の盟友の1人であるフアン・パブロ・グアニパ(Juan Pablo Guanipa)氏について、釈放からわずか12時間後に逮捕を求めるよう裁判所に申し立てたと発表した。グアニパ氏は8日、暫定政権による政治犯釈放措置により解放されたばかりだったが、検察は保釈条件に違反したとして再び拘束する方向で動いていると説明した。

検察総長の広報担当は声明で、グアニパ氏が釈放に付された保釈条件を「遵守していない」として、裁判所に保釈決定の取り消しと逮捕状発付を求めたと述べた。しかし、どの条件が破られたのかについては詳しい説明をしていない。公式発表では、グアニパ氏の現在の所在や、正式な再拘留が行われたかどうかについて明確な情報は示されていない。

一方で、グアニパ氏の家族やマチャド氏は彼が釈放後に「武装した男たちに連れ去られた」と主張しており、政治的動機に基づく弾圧の継続だと非難している。それによると、深夜に複数の無標識車両で複数の武装者が現れ、グアニパ氏を暴力的に連行したとされる。この一連の行為は「誘拐」とも表現され、彼の支持者たちは即時の解放を求めている。

グアニパ氏は野党組織の有力メンバー、元州知事でもある。昨年5月には2025年の議会選挙でボイコットを計画した疑いがあると当局により指摘され、長期間拘束されていた。グアニパ氏側はこれらの容疑を全面的に否定し、政治的な言動を理由とした不当な弾圧だと主張してきた。

検察当局が再拘束を求める背景には、国内情勢の不安定さがあるとみられる。先月には米軍による大統領夫妻の拘束作戦が実施され、政治状況が大きく揺れ動いている。こうした中、ロドリゲス(Delcy Eloína Rodríguez Gómez)暫定大統領は国連の代表団訪問などを機に政治犯の釈放を進めてきたが、実際には拘束と釈放が繰り返されるなど不透明な運用が続いているとの指摘が出ている。

8日にはグアニパ氏とともに著名な野党メンバー数十人が釈放されたと地元の人権団体が明らかにしているが、野党陣営は依然として多数の政治的拘束者が残されていると批判している。また国民議会では恩赦法案が審議中で、これが成立すればさらに多くの政治犯が解放される可能性がある一方、法案の内容や適用範囲に関しても野党側は慎重な姿勢を見せている。

国際社会や人権団体は今回のグアニパ氏の不透明な再拘束要求について懸念を表明し、自由な政治活動の妨げとなる恐れがあるとして暫定政権に説明を求めている。グアニパ氏の行方と法的手続きの行方に、国内外から強い関心が集まっている。

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