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ベネズエラ暫定大統領、トランプ氏へのメッセージで対話への意思表明

米国とベネズエラの関係は2019年に大きく悪化した。
トランプ米大統領(左)とベネズエラのロドリゲス暫定大統領(AP通信)

ベネズエラのロドリゲス(Delcy Eloína Rodríguez Gómez)暫定大統領は7日、米国のトランプ(Donald Trump)大統領に向けたメッセージを発表し、両国関係の改善に向けて外交対話を重視する姿勢を示した。長年緊張状態が続いてきた両国の関係は、最近になって修復の兆しを見せており、ロドリゲス氏は対話を通じた関係正常化を進めたい考えを強調した。

ロドリゲス氏は声明の中で、「ベネズエラは対話こそが両国間の問題を解決する唯一の道である」との立場を改めて表明した。また、相互尊重と平等、国際法の原則に基づく長期的な関係構築を望むと述べ、対立よりも協力を重視する姿勢を示した。

今回の発言の背景には、米国とベネズエラが外交関係再開で合意したことがある。両国は外交・領事関係を確立することで一致し、政治的安定や経済回復に向けた協力を進める方針を示している。関係正常化が実現すれば、長年続いた対立関係の大きな転換点となる。

米国とベネズエラの関係は2019年に大きく悪化した。当時のトランプ政権は野党党首グアイド(Juan Guaido)氏を大統領と認め、当時のマドゥロ政権はこれに反発し、米国との外交関係を断絶した。その後も制裁や政治対立が続き、両国関係は長く冷え込んだ状態が続いていた。

状況が変化したのは2026年初めである。米国の軍事作戦によってマドゥロ(Nicolas Maduro)前大統領が拘束され、政権の中枢にいたロドリゲス氏が暫定大統領として政権運営を担うことになった。この政権交代をきっかけに、米国との関係修復に向けた動きが一気に進んだ。

両国の接近は経済面でも現れている。米国はベネズエラの石油や鉱物資源の開発に関する協力を進め、米企業の投資拡大も期待されている。トランプ氏は最近、ベネズエラの石油生産が回復し始めていると述べ、ロドリゲス暫定政権との協力関係を評価した。

一方で、米側はロドリゲス氏に対して圧力もかけている。米政府内ではロドリゲス氏に対する法的措置を検討しているとの報道もあり、両国関係は改善の兆しを見せながらも不安定な側面を残している。

こうした状況の中でロドリゲス氏が改めて対話を呼びかけたことは、緊張緩和と関係正常化を模索する姿勢を示すものとみられる。今後、外交関係の再構築や経済協力が具体的に進むかどうかが、新たな関係の行方を左右することになりそうだ。

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