ベネズエラ議会が改正鉱業法案を可決、外国企業の参入促す
法案は1999年に制定された現行の鉱業法を廃止し、新たな制度を導入する内容である。
.jpg)
ベネズエラの国民議会(一院制、定数277)は9日、鉱業分野の制度改革を目的とする鉱業法案を採決し、賛成多数で可決した。法案は民間や外国企業の参入を拡大し、低迷する鉱業産業への投資を呼び込むことを狙いとしている。最終成立には追加の手続きが必要だが、与党が議会で多数を占めているため、成立する可能性が高いとみられている。
法案は1999年に制定された現行の鉱業法を廃止し、新たな制度を導入する内容である。新制度では金、ダイヤモンド、レアアース(希土類)などの資源について、国内外の企業による開発を認める。採掘権の期間は最長30年まで延長される見通しで、長期的な投資を促す仕組みとなる。鉱物資源の所有権は引き続き国家に帰属するが、企業活動の条件や税制を見直し、投資環境の改善を図るとしている。
また、企業と政府の間で問題が発生した場合には国際仲裁による解決を可能とする規定も盛り込まれる予定で、海外企業の法的リスクを抑える狙いがある。暫定政権はこの制度変更により、停滞している鉱業部門の生産回復や雇用創出につなげたい考えだ。
ベネズエラは金、鉄鉱石、ボーキサイト、コルタンなど豊富な鉱物資源を有するが、設備の老朽化や資金不足、さらに過去の国有化政策などの影響で外国投資が大きく減少し、生産量は潜在能力の一部にとどまっていると指摘されている。政府は鉱業改革を通じて資金や技術を呼び込み、産業の再建を目指す。
この法案はロドリゲス(Delcy Eloína Rodríguez Gómez)暫定大統領が主導する経済改革の一環として提出された。政権はすでに石油部門でも税制緩和や民間企業の裁量拡大などの改革を進めており、鉱業改革も同様の路線で外資誘致を図る狙いだ。
さらに、米政府も鉱業分野での投資機会拡大に期待を示している。バーガム(Doug Burgum)内務長官は先週ベネズエラを訪問し、ロドリゲス氏が外国企業の安全確保や操業環境の整備を約束したと明らかにした。訪問後には米財務省がベネズエラ産金の取引の一部を認める措置を発表するなど、両国関係の変化も見られている。
ただし、法案の審議は迅速に進められたことから、野党議員の一部は十分な検討時間が与えられなかったとして批判している。議会指導部は全議員に同時に法案を配布し、手続きに問題はないと反論している。
鉱業法改革は経済危機に直面するベネズエラにとって重要な政策の一つと位置付けられている。豊富な鉱物資源を背景に海外資本を呼び込み、エネルギー・資源分野を経済再建の柱にできるかが注目されている。
