ベネズエラ暫定大統領、任期満了後も職務継続、司法判断に注目集まる
暫定大統領の任期は90日で、その延長や後任の選出には国民議会(一院制、定数277)の承認が必要である。
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ベネズエラのロドリゲス(Delcy Eloína Rodríguez Gómez)暫定大統領が憲法上の任期である90日間を過ぎた後も職務を継続している。背景にはマドゥロ(Nicolas Maduro)前大統領が1月初めの米軍による急襲作戦で拘束され、政権の空白が生じた異例の事態がある。
ロドリゲス氏は当時副大統領で、最高裁判所がマドゥロの不在を「強制的な欠如」と位置付けた判断に基づき、暫定大統領に就任した。しかし、この「強制的欠如」という概念は憲法に明記されておらず、野党や専門家からは法的根拠の弱さが指摘されている。
本来、暫定大統領の任期は90日で、その延長や後任の選出には国民議会(一院制、定数277)の承認が必要である。ところが、与党が支配する議会は期限が過ぎた後も正式な手続きを取っておらず、ロドリゲス氏は事実上の続投状態にある。政府側は公式な説明を行っておらず、最高裁の追加判断などによって現状が追認される可能性も指摘されている。
一方で国際環境は大きく変化している。米国は長年対立してきたマドゥロ政権との関係を転換し、ロドリゲス政権を唯一の正統な政府と認定した。さらに制裁の解除や石油取引の再開を通じて関係改善を進め、外国投資の呼び込みを後押ししている。
ロドリゲス氏はこうした後押しを受け、エネルギー分野の開放や政治犯の一部釈放など改革姿勢を打ち出しているが、国内では依然として統治の正統性を巡る議論が続く。経済危機や高インフレ、社会不安も深刻で、国民生活の改善は道半ばである。
さらに、米国内にある国有資産の管理を巡っては、政府と野党が協力して対応する動きも見られ、従来の対立構図に変化の兆しが出ている。
このように、ロドリゲス氏の暫定大統領としての任期延長は、法的曖昧さと国際政治の思惑が交錯する中で継続している。今後、議会や司法の判断、さらには選挙実施の有無が政治体制の重要な焦点となる。
