ベネズエラ国民議会、政治犯「恩赦」法案の審議開始
法案は現地の政治対立を癒す「和解の枠組み」としてロドリゲス氏が掲げる政策の柱の一つであり、米国などの支援を受ける野党や人権団体が長く求めてきたものである。
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ベネズエラの国民議会(一院制、定数277)は5日、ロドリゲス(Delcy Eloína Rodríguez Gómez)暫定大統領が提出した政治犯の大量釈放につながる可能性がある恩赦法案の審議を開始した。法案は野党指導者やジャーナリスト、人権活動家らを対象とする恩赦を規定する内容で、政府の強権政治に対する反発や国際的な圧力に応える措置と位置づけられている。
法案は現地の政治対立を癒す「和解の枠組み」としてロドリゲス氏が掲げる政策の柱の一つであり、米国などの支援を受ける野党や人権団体が長く求めてきたものである。しかし、法案の内容はまだ公表されておらず、適用条件や対象範囲についての情報は限られている。人権団体は透明性の確保を強く求め、詳細を明らかにするよう政府に迫っている。
恩赦の適用対象は、報道や権利団体の情報によると、1999年以降に拘束された政治犯とされるが、殺人、麻薬密輸、重大な人権侵害などの重罪で有罪判決を受けた者は除外される見込みだという。
法案は5日に議会の第1段階審議を通過、2度目の審議と採決を経てロドリゲス氏の手元に戻る予定だ。議会が可決すれば、多数の政治犯が釈放される可能性がある一方、対象外となるケースや手続きの厳格さを巡り、法的・政治的な議論が続くとみられる。
この法案は米国が支援してきたベネズエラ野党の要求を反映したものであり、特に2010年代以降、マドゥロ前政権による政治的弾圧の下で拘束されたとされる人物の救済が焦点となっている。ベネズエラの人権団体PROVEAは、恩赦の適用条件について国民が理解できる形で早急に公表するよう求め、被害者やその家族への影響も考慮すべきだと強調している。
恩赦法案の進展はベネズエラ政治の変化や国際関係における新たな局面を象徴している。2024年の大統領選やその後の政治的混乱を経て、国の内外から民主化と公正な司法の回復を期待する声がある一方で、改革の真の意図や実効性に対する懐疑も根強い。
一部の野党指導者や市民はこの恩赦法案を歓迎し、政治犯の解放が国民の分断と対立を緩和する重要な一歩になると期待している。だが、政府の説明不足や恩赦対象の選別方法については懸念が残っており、今後の国会での議論や施行過程が注目される。
