米海軍の麻薬密輸船攻撃でコロンビア国民死亡か、大統領が発表

コロンビアのペトロ（Gustavo Petro）大統領は8日、米海軍がベネズエラ沖で攻撃した小型船にコロンビア市民が乗船し、死亡した可能性があると主張した。

ペトロ氏はX（旧ツイッター）に声明を投稿。「爆撃された最後のボートはコロンビアの船で、コロンビア国民が乗船していたことを示す兆候がある」と書いた。

またペトロ氏は「遺族の方々が名乗り出て、報告してくれることを願っている」と述べたが、それ以上の詳細は説明しなかった。

コロンビア大統領府と国防省はこの投稿に関するコメントを出していない。

トランプ（Donald Trump）米大統領は先週、米国が中南米の麻薬カルテルと戦争状態にあると宣言した。

カリブ海に展開している海軍は先月初め、外国テロ組織に指定されているベネズエラの麻薬組織トレンデアラグアが運航する麻薬輸送船を空爆し、構成員11人を殺害。その後、さらに3～4隻の麻薬密輸船を爆撃した。

ヘグセス（Pete Hegseth）米国防長官は3日、ベネズエラ沖で麻薬を運搬していた小型ボートへの攻撃を承認したと発表。この空爆で4人が死亡したと述べたが、国籍や組織名には言及しなかった。

ペトロ氏はこのボートに言及したとみられるが、詳細は不明である。

ベネズエラの独裁者であるマドゥロ（Nicolas Maduro）大統領は一連の攻撃を米国による「侵略行為」と呼び、国際社会に米海軍を止めるよう求めている。