米国防総省、南米沖に空母打撃群を派遣、麻薬カルテル対策
5隻の駆逐艦を攻撃群に擁するフォードは現在、地中海に配備されている。
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米国防総省は24日、南米沖に空母打撃群を派遣すると発表した。
同省の報道官はX(旧ツイッター)への投稿で、ヘグセス(Pete Hegseth)国防長官が原子力空母ジェラルド・R・フォードを中核とする打撃群の展開を命じたと明らかにした。
また報道官は、「これは米国の安全と繁栄を脅かすテロリストや活動を検知、監視、阻止する能力を強化するためである」と説明した。
5隻の駆逐艦を攻撃群に擁するフォードは現在、地中海に配備されている。
AP通信は関係筋の話として、「駆逐艦のうち1隻はアラビア海、もう1隻は紅海に配備され、フォードは24日時点でアドリア海沿岸のクロアチアの港に停泊している」と報じた。
米海軍は先月初め、外国テロ組織に指定されているベネズエラの麻薬組織トレンデアラグアが運航する麻薬輸送船を空爆し、構成員11人を殺害。その後、さらに9隻の麻薬密輸船を爆撃した。
米当局は10隻を爆撃した時点で「麻薬テロリスト」43人を殺害したと報告している。6隻目の空爆(潜水艇)では、少なくとも2人の生存者が拘束され、このうち1人はエクアドル人、もう1人はコロンビア人であった。
国防総省はこの発表の数時間前、10隻目の麻薬密輸船を攻撃し、6人を殺害したと報告していた。
トランプ(Donald Trump)は麻薬カルテルと戦争状態にあると宣言し、それをテロ組織に指定することで、一連の攻撃を正当化してきた。
これはジョージ・W・ブッシュ政権がテロとの戦争に使用したのと同じ法的権限に基づいている。
海軍はこの海域に8隻の軍艦、6000人以上の要員を展開している。フォード打撃群が到着すれば、4500人近くの水兵がこれに加わることになる。
ベネズエラの独裁者であるマドゥロ(Nicolas Maduro)大統領は一連の攻撃を米国による「侵略行為」と呼び、国際社会と国連安全保障理事会に米海軍を止めるよう求めている。
