米海軍、ベネズエラ沖で麻薬密輸船を攻撃、トランプ氏が発表

トランプ（Donald Trump）米大統領は5日、海軍がベネズエラ沖の公海上で違法薬物を運搬していた船舶を攻撃したと明らかにした。

トランプ氏はバージニア州ノーフォーク海軍基地で演説。カリブ海に展開している海軍が4日夕方、麻薬密輸船を攻撃したと述べ、「陸路で米国に麻薬を持ち込もうとする連中にも目を向けよう」と語った。

ヘグセス（Pete Hegseth）米国防長官は3日、ベネズエラ沖で麻薬を輸送していた小型船に対して、攻撃を命じたと明らかにした。この空爆では4人が死亡したとされる。

トランプ氏は海兵隊員に対し、「この数週間、海軍はカルテルのテロリストたちを海から一掃するという我々の任務を実行してきた。昨夜もまた攻撃を行った。彼らは途方に暮れている」と語った。

またトランプ氏は「テロリストたちはもはや海から侵入してこない。だから、今度は陸上で彼らを探す必要があるだろう。彼らは陸路で移動せざるを得なくなるからだ」と述べた。

トランプ氏は先週、米国が中南米の麻薬カルテルと戦争状態にあると宣言した。

カリブ海に展開している海軍は先月初め、外国テロ組織に指定されているベネズエラの麻薬組織トレンデアラグアが運航する麻薬輸送船を空爆し、構成員11人を殺害。その後、さらに3隻の麻薬密輸船を爆破した。

トランプ政権はラテンアメリカの麻薬カルテルからの脅威と闘う取り組みの一環として、この地域にイージス艦など、数千人規模の部隊を派遣している。

ヘグセス氏は5日、カリブ海における海軍の活動を称賛し、麻薬密輸船への攻撃を継続すると誓った。

トランプ氏の発表直後、ベネズエラの独裁者であるマドゥロ（Nicolas Maduro）大統領はテレグラムに動画を投稿。その中で、ベネズエラに対する米国の「侵略」を非難し、「ベネズエラは外交的支援を受けている」と主張した。