トランプ政権、中国にラテンアメリカから手を引くよう警告
この作戦は1月3日に行われ、マドゥロ大統領とその妻が拘束、米国に移送された。
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米国はベネズエラに対する軍事作戦を通じて、中国に対して「アメリカ大陸への影響力拡大を控えよ」との強いメッセージを送ったとみられる。この作戦は1月3日に行われ、マドゥロ(Nicolas Maduro)大統領とその妻が拘束、米国に移送された。この軍事行動はマドゥロ政権の麻薬関連犯罪を理由とする司法執行を目的としていると米側は説明しているが、米国内外の専門家らは、この奇襲が中国の地域戦略に対する強力な牽制であると分析している。
トランプ(Donald Trump)米大統領は中国とロシアに対し、中南米地域に関与することに不快感を示すとともに、「我々は友好的関係を望むが、お前たちはそこにいない」との趣旨の発言を行った。また、今後中国が石油を必要とするのであれば、ベネズエラを介さず米国から直接購入するよう提案した。これにより、これまで中国が債務を利用して安価な原油をベネズエラから調達してきた支配的立場が終わったとの認識を示した。
今回の作戦で米軍は、中国やロシアから供与されたとされる対空防衛システムを無力化し、抵抗をほとんど受けることなく目的を達成した。米政権高官は、この成果が北京の影響力と軍事的なカバー能力の限界を露呈したと述べており、同地域における中国の軍事戦略の信頼性に疑問を投げかけている。
中国はこれに対して、強い不満を示している。中国大使館は声明で、米国の行動を「一方的で違法な脅迫行為」と非難し、ラテンアメリカ・カリブ海諸国との友好・協力関係を重視すると強調した。ただし、軍事面での直接的な対応能力が限られているとの見方も一部にはあるという。
今回の米軍行動は中国がアルゼンチンの衛星追跡基地やペルーの港湾の活用を含め、過去20年以上にわたりラテンアメリカで影響力を強めてきたことへの反発として読み取られている。米国はこれを自国の地政学的競争における重大な脅威と見なし、地域での中国企業の活動制限やパナマ運河周辺での関与排除を進めるなど、より広範な戦略的対抗措置を講じている。
一方で、トランプ政権の対中政策は矛盾する側面も持つと指摘される。米中間の貿易戦争を緩和するための譲歩と、台湾への支援強化という相反する対応が混在し、今回のベネズエラ介入は対中強硬路線へのシフトとして捉えられている。専門家は、米国のこの戦略が地域の軍事的緊張や国際法的な議論を引き起こす可能性を指摘している。
米国の軍事介入後、国際社会では今回の一連の行動に対する賛否が分かれており、国連安全保障理事会でも関連する議論が行われている。ベネズエラ情勢は依然として流動的で、地域の安全保障や大国間の力関係に影響を与える重要な事案として注目されている。
