米国とエクアドル、犯罪組織に対する共同軍事作戦を開始
両国は作戦の具体的な場所や規模について明らかにしていないものの、声明では麻薬関連の武装勢力を標的とする行動だと説明している。
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米国とエクアドルが同国領内の犯罪組織に対する共同軍事作戦を開始した。米南方軍(SOUTHCOM)が4日、明らかにした。両国は作戦の具体的な場所や規模について明らかにしていないものの、声明では麻薬関連の武装勢力を標的とする行動だと説明している。
SOUTHCOMは声明で「エクアドル軍と米軍がエクアドルにおける指定テロ組織を相手に作戦を開始した」と発表し、この共同作戦は「ラテンアメリカとカリブ海地域のパートナーが麻薬テロリズムという惨禍と戦う決意を示す強力な例だ」と位置づけた。
この声明はX(旧ツイッター)にも投稿され、作戦の様子を映した30秒程度の動画にはヘリコプターが犯罪グループの上空を飛行する映像が含まれていたが、その後の状況は示されていない。
SOUTHCOMは「地域住民に恐怖、暴力、腐敗をもたらしてきた麻薬テロリストに対峙する決定的な行動を取っている」と投稿で強調したが、作戦の詳細な進展や成果、参加部隊の規模、発生した損害の有無などは公表していない。エクアドル外務省や国防省もコメントを出していない。
今回の軍事作戦開始はエクアドルのノボア(Daniel Noboa)大統領が先週発表した「組織犯罪との新たな戦い」に続くものだ。ノボア氏は国内で麻薬密売や違法採掘に関連する暴力が急増していると指摘し、治安向上のために軍と警察を巻き込んだ行動の強化を表明していた。同氏は声明で、「国民は安全を求めている」と述べ、作戦の重要性を強調している。
エクアドルは南米大陸の中でも重要な麻薬物流のハブとされている。特に北部のコロンビア国境地域ではコカインを含む違法薬物が集積、保管、流通され、その後中米地域や米国、欧州へと輸送される経路となっている。国際的な麻薬取引の中継点として、犯罪組織の影響力が強いのが現状だ。
ノボア政権は今年2月、同盟国との協力協定を結ぶよう外務省に指示、警察や陸海空軍を一時的に支援するための特殊部隊の導入を模索している。この動きは治安対策の国際協調を深める方策だとされ、米国やイスラエル、イタリアなどと良好な関係を保つ中で進められている。
今回の共同軍事作戦は地域の麻薬組織や武装集団への圧力を強め、治安情勢の改善を図る試みだが、その具体的な成果や長期的な影響については今後の情報公開を待つ必要がある。両国政府は作戦の進捗に応じて、詳細な発表を行う意向を示しているものの、現時点での発表は限定的なものにとどまっている。
