米国の大使がベネズエラに到着、7年ぶり、大使館再開へ
ローラ・ドグ大使は在米国大使館の公式X(旧ツイッター)アカウントに「ベネズエラに到着した。チーム一同、仕事を始める準備ができている」と投稿し、到着時の写真も公開した。
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米国の大使が1月31日、南米ベネズエラの首都カラカスに到着し、長らく閉鎖されていた米国の外交使節団の再開に向けた第一歩を踏み出した。ローラ・ドグ(Laura F. Dogu)大使は在米国大使館の公式X(旧ツイッター)アカウントに「ベネズエラに到着した。チーム一同、仕事を始める準備ができている」と投稿し、到着時の写真も公開した。
米国とベネズエラは2019年2月に外交関係を断絶して以来、大使館を閉鎖していた。断絶の背景には当時のマドゥロ政権が自国の正当な統治者だと主張する中で米国が反マドゥロ派の野党党首グアイド(Juan Guaido)氏を大統領と認めたことがあり、それ以来、両国間の関係は緊張状態にあった。
今回の大使の到着はトランプ政権が主導した軍事作戦でマドゥロが権力から排除されたことを契機に、関係修復への動きが加速した結果だとみられている。ドグ氏はこれまで中米地域での外交経験があり、ニカラグアやホンジュラスで大使を務めた経歴を持つ。一時的にベネズエラ担当の大使代行として派遣される立場だが、全面的な大使館業務再開を見据えた布陣とされる。
ベネズエラ側もドグ氏の到着を歓迎。外務省はテレグラムに「既存の問題を外交対話に基づいて解決し、相互尊重と国際法を基盤に進める共同スケジュールの一部だ」と述べた。ロドリゲス(Delcy Eloína Rodríguez Gómez)暫定大統領も政治犯の釈放を含む恩赦法案の発表を1月30日に行い、これが野党側の主要要求の一つとなっていたことから、国内の政治的調整とも関連していると見られる。
米ベネズエラ関係の正常化は、両国の商業活動や航空路線にも影響を及ぼす可能性がある。米国の航空会社がベネズエラへの定期便再開を計画しているとの報道も出ており、長年途絶していた民間交流の再開がうかがえる。
外交使節団の再開は段階的に行われる見通しで、暫定的な業務や安全保障の確認、現地スタッフの整備などが優先される。正式な大使館の再稼働にはさらなる調整が必要だが、今回の到着は両国関係の大きな転換点となる可能性がある。
米国務省は31日の声明で、今回の動きが「両国間の緊張緩和と持続的な対話の基礎を築くものだ」と位置付け、引き続き外交交渉を進める意向を示した。国際社会も今回の再接近を注視する中で、ベネズエラの今後の政治情勢や地域の安定への影響が注目されている。
