◎中南米地域は国を逃れたベネズエラ移民約700万人の大半を受け入れている。
2022年6月6日/メキシコ、南部タパチュラ、米国への移住を希望する亡命希望者たち(QuetzalliNicte-Ha/ロイター通信)

国連は12日、中南米とカリブ海諸国に逃れたベネズエラ移民約600万人のおよそ75%が食事も住居も与えられず、道端で生活していると警告した。

国際移住機関(IOM)はレポートの中で、「中南米とカリブ海諸国に逃れたベネズエラ移民約437万人が路上や不衛生なキャンプで空腹に耐えながら生活している」と報告した。

中南米地域は国を逃れたベネズエラ移民約700万人の大半を受け入れている。

国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)も同様の懸念を表明し、そこに逃れた子供を含むベネズエラ人の半数は1日3食もままならず、一部の女性はセックスワーカーとして働き何とか食いつないでいると報告した。

ベネズエラ移民を最も多く受け入れている国のひとつであるコロンビアでは、6歳~17歳の子供の約30%が学校に通えていない。

コロンビアの人権オンブズマンはAP通信の取材に対し、「ジャングルに覆われたエリアを超えたい移民の数は昨年よりはるかに多くなっている」と語った。その多くが米国への移住を希望している。

今年、コロンビアからパナマに渡った移民の数は15万人以上と推定されている。2021年は約13万4000人だった。

米国の国境警備当局によると、南部の国境付近に到着するベネズエラ人の数は増え続けているという。8月に国境で止められたベネズエラ人は約2万5000人、7月は約1万7500人だった。昨年8月は約6300人と報告されている。

バイデン政権はウクライナ避難民の入国を認めるのと同様に、ベネズエラ移民の仮入国を認める計画を策定している。

メキシコ外務省は12日、「仮入国の資格を得たベネズエラ移民」の米国入りを進める協定で米国と合意したと発表した。これはメキシコに不法入国した移民の米国入りを認めないことを意味する。

2022年8月26日/米テキサス州とメキシコの国境付近、米国への移住を希望する移民(Eric Gay/AP通信)
アフィリエイト広告
スポンサーリンク