◎捜査当局は中部の集落でアルバレス容疑者を逮捕した。
ベネズエラのギャング「トレンデアラグア」の戦闘員(Getty Images)

コロンビア警察は1日、ベネズエラのギャング「トレンデアラグア」の創設者とされる男を逮捕したと明らかにした。

それによると、捜査当局は中部の集落でアルバレス(Larry Álvarez)容疑者を逮捕したという。

トレンデアラグアはベネズエラ北部アラグア州の刑務所で創設されたギャング。ベネズエラ当局は昨年、この組織を解体したと発表していたが、幹部の行方は分かっていなかった。

トレンデアラグアの構成員は約5000人とされ、誘拐、強盗、薬物取引、麻薬密売、売春、恐喝、金の違法採掘などを生業にしていた。

コロンビア警察によると、アルバレス容疑者は逮捕に抵抗したという。

アルバレス容疑者はテロリズム、テロ組織への資金提供、武器密売、恐喝、誘拐などの容疑でチリとベネズエラで指名手配されている。

当局によると、アルバレス容疑者はトレンデアラグアの3人の創設者の1人とされる。

トレンデアラグアの残党は今も中南米諸国で人身売買や麻薬密売に関与しているとされ、影響力を維持しているようだ。

コロンビア政府は以前、トレンデアラグアが国内の麻薬カルテルと連携して麻薬密売を行っていると報告していた。

警察によると、アルバレス容疑者は2015年にベネズエラ北部のトコロン刑務所から脱獄し、3年後にチリに入国。その後、チリ当局が迫ったためコロンビアに逃亡、22年に偽のIDを使って入国したという。

チリの捜査当局は今年、トレンデアラグアがベネズエラのマドゥロ政権の転覆を画策していたと告発されたことを受け、同組織の取り締まりを強化すると発表した。

またチリ当局は同組織の構成員が警察官殺害に関与したと指摘。ベネズエラ政府が同組織の残党を放置していると非難した。

コロンビア警察によると、アルバレス容疑者は現在勾留中。当局は今後、容疑者をベネズエラに引き渡すか、チリに引き渡すかを決める予定である。

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