SHARE:

南米諸国の首脳がコロンビアで会合、アマゾン保護計画推進へ

アマゾンの熱帯雨林は光合成を通じて大量の二酸化炭素を吸収し、その炭素を貯蔵する巨大な炭素貯蔵庫として地球温暖化を抑制する役割を担っている。
2025年8月22日/コロンビア、首都ボゴタ、ペトロ大統領(右)とブラジルのルラ大統領(AP通信)

南米アマゾン地域の首脳たちが22日、コロンビアの首都ボゴタに集まり、世界最大の熱帯雨林を保護する共同計画に署名した。

アマゾンの熱帯雨林は光合成を通じて大量の二酸化炭素を吸収し、その炭素を貯蔵する巨大な炭素貯蔵庫として地球温暖化を抑制する役割を担っている。

またアマゾンは水循環や生態系の安定にも貢献しており、「地球の肺」とも呼ばれている。

しかし、森林破壊が進むことで、吸収しきれない二酸化炭素が放出され、温暖化を加速させる炭素源へと変わりつつあり、生態系の崩壊や水不足を引き起こす危険性も指摘されている。

ボゴタで開催された会合にはコロンビア、ブラジル、ボリビアの大統領に加え、エクアドルの副大統領を含むアマゾン地域諸国の高官たちが参加した。

今年11月にCOP30(国連気候変動枠組み条約第30回締約国会議)を主催するブラジルのルラ(Luiz Inácio Lula da Silva)大統領は声明で、「気候危機から個々の国が単独で脱出することはできない」と述べた。

またルラ氏は「各国が約束を守らせる権限を持つ新たなグローバルガバナンスが必要だ」と強調した。

首脳らは「ボゴタ宣言」に署名し、670万平方キロメートル以上のアマゾンを保護する共通ビジョンを策定した。

近年、森林破壊や気候変動によって、一部地域では二酸化炭素の排出量が吸収量を上回るようになり、アマゾンが炭素源と化しつつあるという研究結果が示されている。

この記事が気に入ったら
フォローしよう
最新情報をお届けします