アルゼンチン首都で反政府デモ続く、元大統領が自宅軟禁開始

ブエノスアイレスでの集会は4日連続。18日のデモ行進には数千人が参加し、フェルナンデス氏への支持を表明した。
2025年6月20日/アルゼンチン、首都ブエノスアイレス、フェルナンデス元大統領を支持する集会(AP通信)

アルゼンチンの首都ブエノスアイレスで20日、懲役6年の実刑判決が確定したフェルナンデス(Cristina Fernández)元大統領を応援する集会が開かれ、数百人が現政権に抗議した。

ブエノスアイレスでの集会は4日連続。18日のデモ行進には数千人が参加し、フェルナンデス氏への支持を表明した。

最高裁判所は先週、フェルナンデス氏に対する懲役6年の実刑判決を支持。これにより、フェルナンデス氏の実刑判決と公民権停止が確定した。

フェルナンデス氏は2007~15年の2期8年にわたり大統領を務めた際、公共事業を通じて数百万ドルを横領した罪に問われ、2022年に有罪判決を受けた。

高等裁判所は昨年11月、フェルナンデス陣営の訴えを退けていた。

フェルナンデス氏はこの判決を受け、ブエノスアイレス地裁に対し、懲役刑を自宅軟禁で執行するよう申し立てた。

ブエノスアイレス地裁は17日、フェルナンデス氏の年齢を考慮し、自宅軟禁を認める決定を下した。

支持者たちは信号弾やフェルナンデス氏の肖像画、そして「あなたと共に」と書かれた横断幕を掲げて街頭を練り歩いた。

これはフェルナンデス氏がコアなサポーターから依然として強い支持を受けていることを示している。

フェルナンデス氏は自身に対する一連の告発を政治的な動機によるものと主張している。

18日のデモに参加した女性はロイター通信の取材に対し、「ミレイ政権は私たちの大統領を排除するために司法を利用したのです」と語った。

フェルナンデス氏はこの判決により、ブエノスアイレス州議会議員選挙に立候補できなくなった。

最新の世論調査によると、フェルナンデス氏の支持率は20%前後。多くの有権者が同氏の介入主義的な政策に反対しているようだ。

フェルナンデス氏の夫であるアルベルト・フェルナンデス(Alberto Fernández)前大統領も横領疑惑で調査を受けている。

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