エクアドル検察、港湾都市グアヤキルの市長逮捕、資金洗浄などに関与か
検事総長室は声明で、グアヤキルの市長アキレス・アルバレス(Aquiles Álvarez)容疑者を逮捕したと発表した。
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エクアドルの最大都市グアヤキルの市長が、資金洗浄および脱税容疑で逮捕された。検察が10日、明らかにした。
検事総長室は声明で、グアヤキルの市長アキレス・アルバレス(Aquiles Álvarez)容疑者を逮捕したと発表した。同時に関係者として10人以上を拘束したとし、その中には市長の実弟で、地元の人気サッカークラブの会長を務める人物も含まれているという。
検察は公式SNSで捜査の進展を公表し、家宅捜索時に押収した多数の現金やノートパソコン、携帯電話などの写真も公開した。当局は市長らが資金洗浄や脱税を行ったとみて捜査している。
アルバレス容疑者は2023年に4年の任期でグアヤキル市長に就任した人物で、かつてはガソリンスタンドなどを所有・経営する実業家だった。政治的には国外に亡命中のコレア(Rafael Correa)元大統領が率いる政党に属している。
一方、アルバレス容疑者側はこれらの捜査に強く反発している。弁護団は記者会見で、検察側から正式な起訴状などの文書を提示されていないとして、「政治的な迫害である可能性がある」と主張し、容疑者が無実であるとの見解を示した。
注目すべき点として、アルバレス容疑者は逮捕時に裁判所から装着を命じられていた足首の電子監視装置を付けていなかったことが当局から指摘されている。これは別件で捜査中の燃料の不正販売に関連する裁判手続きに伴うもので、同容疑者はこれについても容疑を否認している。
グアヤキルはエクアドルの最大都市、太平洋に面した主要な港湾都市である。人口は約200万人で、バナナや米、エビなど輸出農産物の積出港として戦略的な価値を有してきた。グアヤキルは近年、国際的な麻薬組織による麻薬流通の拠点にもなっており、国内の治安情勢に大きな影響を与えている。
実際、エクアドルはかつて比較的治安が安定していた南米諸国の一つだったが、近年では殺人率が急上昇し、特に国際的な麻薬密輸組織がコロンビアやメキシコなどの犯罪組織と結びつき、港湾を利用したコカインの輸送が横行しているとの指摘がある。このため、治安当局はグアヤキルの管理強化を進めてきたが、今回のような市政トップの逮捕は国内外に大きな衝撃を与えている。
こうした背景を受け、今後の捜査動向や政治的影響が注目される。市長逮捕後のグアヤキル市政の混乱や、同容疑者の政治生命が問われることは必至であり、エクアドル国内の治安政策および腐敗対策の一環として今後の経過に注目が集まっている。
