コロンビア上院議員暗殺事件、実行犯の少年(15歳)更生施設へ
ウリベ氏は6月7日、首都ボゴタ市内での選挙活動中に銃撃され、頭に2発、膝に1発の銃弾を浴びた。
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南米コロンビアの家庭裁判所はミゲル・ウリベ(Miguel Uribe、39歳)上院議員を銃撃した15歳の少年に対し、特殊少年更生施設での7年間の収容を言い渡した。検察庁が27日、明らかにした。
ウリベ氏は6月7日、首都ボゴタ市内での選挙活動中に銃撃され、頭に2発、膝に1発の銃弾を浴びた。
実行犯であるこの少年は警察の取り調べに対し、麻薬カルテルの指示を受け発砲したと供述したとされる。
この少年を含む6人が起訴された一方、捜査に協力していた未成年者が拘置所から脱走している。
少年を除く5人の中には首謀者に近いとされる男も含まれている。地元メディアは警察筋の話しとして、この男は麻薬カルテルの指示を受けてウリベ氏の暗殺を計画し、実行犯の少年に拳銃を渡したと伝えている。
ウリベ氏は8月11日に亡くなった。
検察庁によると、少年は殺人未遂および銃器・付属品・部品・弾薬の製造、密売、携帯、所持などの罪に問われていた。
当局は犯行現場近くで少年を逮捕。その後さらに5人を逮捕したが、首謀者や動機は特定できていない。
ウリベ氏は野党・民主中道党所属。来年の大統領選への出馬を表明していた。
22年に就任したペトロ(Gustavo Petro)大統領は内戦終結に向け、左翼ゲリラとの和平交渉をまとめ、平和をもたらすと誓ったが、治安は改善するどころか悪化しているように見える。
ウリベ氏はペトロ政権の安全保障戦略、60年に及ぶ内戦を終結させるための和平交渉が失敗に終わったと批判する右派議員のひとりであった。
コロンビア内戦の犠牲者は45万人以上と推定されており、その大半が1985年~2018年の戦闘で死亡したとされる。