◎首都パラマリボで17日に行われたデモは平和的に終了したものの、一部の暴徒が国会を襲撃し、近くの商店を略奪した。
2023年2月17日/スリナム、首都パラマリボの国会前ゲート、燃料価格の高騰に抗議するデモ隊(ロイター通信)

スリナム政府は18日、燃料価格の高騰に抗議する暴徒数百人が首都パラマリボの国会議事堂を襲撃した事件について、これまでに119人を逮捕したと明らかにした。

市内で17日に行われたデモは平和的に終了したものの、一部の暴徒が国会を襲撃し、近くの商店を略奪した。

デモ隊はサントキ(Chandrikapersad Santokhi)大統領が今月、国際通貨基金(IMF)の勧告を受け、燃料と電気料金に対する補助金を打ち切ったことに抗議した。

政府報道官によると、警察はこの騒動で119人を逮捕したという。負傷者は少なくとも20人確認され、逮捕者はさらに増える見込みだ。

政府はパラマリボ全域の警戒態勢を強化し、幹線道路を封鎖。中心部につながり橋や道路に検問所を設置した。

政府報道官は記者会見の中で、「監視カメラの映像などを分析し、関与した者をひとり残らず捕らえる」と約束した。

また報道官は関与した者に自首するよう促した。「私たちは映像を持っています。まだ逮捕されていない人は逃げ切れると思わず、速やかに自首し、罪を償ってください」

記者会見には警察庁長官、陸軍司令官、法相なども出席した。

パラマリボ警察によると、暴動は数時間で収まったものの、建屋内はひどく荒らされ、窓ガラスなどが破損したという。

警察庁長官は一定期間、市内の警備と安全対策を強化すると発表した。

地元メディアによると、抗議デモを主催した男性が事件後、警察で事情聴取を受けたという。

この男性は記者会見と同時にフェイスブックでライブ配信を行い、当時の状況を説明した。「私たちは平和的なデモを予定していましたが、悪意のある者たちに乗っ取られたため、国会への攻撃が始まる前に警察に通報しました...」

警察は公安と協力して捜査を進めている。一部の地元メディアは麻薬取引などを生業とする犯罪集団が関与している可能性があると報じた。

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