スリナム初の女性大統領誕生、議会がシモンズ氏を選出

南米スリナムの議会（一院制、定数51）は6日、ジェニファー・シモンズ（Jennifer Simons）氏を次期大統領に選出した。

シモンズ氏の野党・国民民主党（NDP）は5月25日の議会選で18議席を獲得。現職のサントキ（Chan Santokhi）大統領率いる与党・進歩改革党（VHP）は17議席にとどまった。

残り16議席は複数の小政党が獲得した。

NDPは他政党との連立で合意。協議の末、シモンズ氏を次期大統領に指名した。

スリナムの大統領は間接選挙で選出される。候補者は3分の2以上の支持を得る必要がある。

シモンズ氏は71歳。同国初の女性大統領に就任する見通しだ。

サントキ氏はシモンズ氏を祝福し、自身の欠点を認め、新政権発足後も国会議員として国に奉仕し続けると表明した。

サントキ氏は貧困層への支援が不十分であるとして批判されてきた。

スリナムの人口は約40万人。フランスのエネルギー大手トタルエナジーズによる同国初の海洋油田プロジェクトで沸いている。

スリナムはこの油田開発で隣国ガイアナと並ぶ石油輸出国になる可能性がある。石油バブルに沸くガイアナは昨年、経済成長率43.6％を記録した。