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米国務長官、ブラジル外相をワシントンに招待、関税協議へ

ルビオ氏の働きかけは、関税とブラジル最高裁判事などに対する米国の制裁によって悪化した両国間の関係改善に向けた一歩となる。
2025年10月8日/米ワシントンDCホワイトハウス、トランプ大統領(右)とルビオ国務長官(AP通信)

ブラジル外務省は9日、ルビオ(Maro Rubio)米国務長官がビエイラ(Mauro Vieira)外相をワシントンDCに招待したと明らかにした。

ブラジルのルラ(Luiz Inácio Lula da Silva)大統領は今週初め、トランプ(Donald Trump)米大統領と電話会談を行い、ブラジル産輸入品に課している40%の関税を撤廃するよう要請した。

ブラジル外務省は声明で、「二国間の議題について建設的な対話を行った結果、双方は、経済および貿易問題に関する議論を継続するため、近くワシントンDCで会談を行うことで合意した」と述べた。

ルビオ氏の働きかけは、関税とブラジル最高裁判事などに対する米国の制裁によって悪化した両国間の関係改善に向けた一歩となる。

トランプ氏はブラジルの盟友ボルソナロ(Jair Bolsonaro)前大統領が「魔女狩り裁判」にかけられているとして、この裁判を打ち切るよう要求。7月にブラジルの関税率を10%から50%に引き上げ、最高裁判事に制裁を科した。

ルラ氏は6日の電話会談でブラジルの対米貿易が赤字であることを強調した。2024年の対米貿易赤字は約74億ドルであった。

5人の判事で構成されるブラジル最高裁のパネルは先月、4人がボルソナロ氏の有罪を支持。禁固27年3ヵ月の実刑判決を言い渡した。

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