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米国務長官「米国はベネズエラを統治しない」トランプ発言受け釈明

この発言は先にトランプ大統領が、米軍の作戦でマドゥロ(Nicolas Maduro)大統領を拘束した後、「米国がベネズエラを運営する」と発言し、ベネズエラ統治への関与を示唆したことに対する釈明と受け止められている。
2026年1月3日/米ワシントンDCホワイトハウス、ルビオ国務長官(中央)とトランプ大統領(AP通信)

米国のルビオ(Maro Rubio)国務長官は4日、ベネズエラでの政権移行を巡り、米国が同国を直接統治する意図はないと明言した。

ルビオ氏はテレビ番組などで、米国は既存の「石油検疫」=いわゆる石油封鎖を維持し、この経済的圧力を通じてベネズエラの政治的・経済的な変化を促す方針だと述べた。また、これは同国の油田・精製産業の扱いや麻薬取引の抑制などを含むと説明した。

この発言は先にトランプ(Donald Trump)大統領が、米軍の作戦でマドゥロ(Nicolas Maduro)大統領を拘束した後、「米国がベネズエラを運営する」と発言し、ベネズエラ統治への関与を示唆したことに対する釈明と受け止められている。ルビオ氏はトランプ氏の意図が誤解されていると述べ、米国の役割は中東での介入とは異なると強調した。

具体的には、米国は制裁リストにある石油タンカーの検疫措置を引き続き実施し、場合によってはこれらを差し押さえる権限を活用するとした。ルビオ氏は、このような経済的手段がベネズエラにおける政策転換のてこになると説明し、同国の石油産業が国民の利益になるような運営へと変わることを期待しているとした。

またルビオ氏は米国の軍事行動はベネズエラに対する戦争ではなく、麻薬密輸組織を標的としたものだと強調。米国の目的はベネズエラ国民や地域の安全保障を高めることであると述べた。米軍の存在が必要な場合にも対応するとしたが、長期的な直接統治は目指していないとの立場を重ねて示した。

ベネズエラでは米軍の作戦によりマドゥロ氏とその妻が拘束され、ニューヨーク州に移送された。米国内ではこれを巡り、法的正当性や連邦議会の承認の有無について批判や疑問の声が上がっている。ルビオ氏自身も、事前に議会に完全な計画が示されていなかったとの指摘があるとし、民主党議員を中心に説明責任を求める動きが活発化している。

一方で、トランプ政権を支持する議員や有権者は、今回の行動を麻薬取引や専制支配に対する断固たる措置として評価している。石油産業については、米国内の大手企業がインフラ再建や生産回復に投資する可能性もトランプ氏によって示され、ベネズエラの豊富な原油埋蔵量が戦略的に重要であるとの見方が示されている。

ルビオ氏の発言は米国の対ベネズエラ政策が単なる支配ではなく、制裁と外交圧力を通じて政治改革と経済再建を促すものであるとの立場を示すものだ。ただし、このアプローチが同国の安定化と民主的移行につながるかどうかは今後の動き次第である。

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