ブラジル・リオでギャング掃討戦、10人死亡、80人逮捕
警察官と軍兵士約2500人が参加し、ブラジル最大の犯罪組織であるPCC(首都第一コマンド)とCV(赤コマンド)の拠点を摘発した。
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ブラジル・リオデジャネイロで警察と軍が大規模なギャング掃討作戦を行い、少なくとも10人が死亡、80人の容疑者が逮捕された。現地メディアが28日に報じた。
それによると、警察官と軍兵士約2500人が参加し、ブラジル最大の犯罪組織であるPCC(首都第一コマンド)とCV(赤コマンド)の拠点を摘発したという。
治安部隊はスラム街がある市内の2地区を捜索。複数の隠れ家に押し入った。
TVグローボは目撃者の話しとして、「銃撃戦があちこちで発生し、爆発音も聞こえた」と伝えている。
警察は死傷者数を公表していない。
AP通信は治安筋の話しを引用し、「警察官2人を含む少なくとも10人が死亡し、死者数は増える可能性がある」と報じた。負傷者の数は不明だ。
X(旧ツイッター)で拡散した動画には遺体を運ぶ治安部隊の姿が映っていた。
銃撃戦が起きた地区では複数の建物から黒煙が上がったと伝えられている。
市教育委員会は両地区の46校を休校とし、近隣のリオデジャネイロ大学も授業を打ち切り、構内の人々に避難するよう指示した。
地元メディアによると、CVの構成員とみられる集団が襲撃の報復としてリオ北部と南東部の道路を封鎖。市営バスの運行に影響が出ているという。
PCCは最大都市サンパウロの刑務所で1993年に設立され、麻薬密売、銀行強盗、窃盗などで利益を上げ、ブラジル最大の犯罪組織になった。構成員は2万人以上と推定され、うち6000人が刑務所に収容されているとみられる。
米政府はPCCとCVを国際テロリストに指定するようブラジル政府に求めている。
