エクアドル首都で反政府デモ、燃料補助金の廃止に抗議、非常事態宣言も
ノボア氏は9月12日にディーゼル燃料に対する補助金廃止を指示。その後、これに反対する先住民族グループなどがデモを開始した。
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エクアドルの首都キトで5日、ノボア(Daniel Noboa)大統領を支持する勢力と反対派が抗議デモを行った。
政府は全国10州で非常事態が宣言される中、燃料補助金の廃止に乗じて、反体制派やギャングが暴動を企てていると非難している。
ノボア氏は9月12日にディーゼル燃料に対する補助金廃止を指示。その後、これに反対する先住民族グループなどがデモを開始した。
キト市内の公園に集まった数十人のデモ参加者は「ディーゼルが上がれば、全てが上がる」「ノボアは出て行け」といったスローガンを唱えた。
この公園では、政府支持者も集会を開いていた。
警察は負傷者や逮捕者は出なかったと報告。現地メディアによると、一部の暴徒が公園内に設置された警備ラインを突破しようと試みたため、警察が催涙ガスを使用したという。
政府は4日深夜、「深刻な騒乱」を理由に、5日未明から10州で非常事態宣言を発令すると発表した。
対象地域は先住民人口が多く、抗議活動が集中している地域である。この命令は集会の自由を制限するが、平和的なデモを禁止するものではない。
先住民民族グループは共同声明で、ノボア氏の非常事態宣言は国民の正当な要求を抑圧するものであると指摘。国際人権団体に警戒を呼びかけた。
先週の暴動では民間人1人が死亡、治安部隊の隊員12人が負傷し、100人近くが拘束された。