ボリビア大統領選、右派2候補が決選投票進出か、エボ・モラレス氏絶体絶命
2016年に15歳少女との間に子供をもうけたと告発されているモラレス氏は逮捕状を無視してチャパレ地方に潜伏中。数千人の支持者が警備しているため、警察も近づくことができずにいる。
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現地メディアによると、現地時間の午後9時以降に最初のデータが公表される予定。大統領選では40%以上の得票率で2位に10ポイント以上の差をつける候補が出ない場合、上位2人が10月19日の決選投票に進む。
エボ・モラレス(Evo Morales)元大統領は16日、右派候補が17日の大統領選を制した場合、モラレス氏を逮捕すると公約に掲げていることについて、「どう対応すべきか分からない」と表明した。
地元テレビ局は17日夜、投票は滞りなく終了したと報じた。国際監視団も大きなトラブルや混乱は見られなかったと報告している。
米州機構(OAS)のボリビア選挙ミッションはX(旧ツイッター)に声明を投稿。「投票は予定通り終了し、現時点で不正や混乱は確認されていない」との書いた。
モラレス氏が潜伏する中部コチャバンバ県の投票所ではいくつかのトラブルが発生したと伝えられている。
大統領選には8人が立候補。最新の世論調査によると、中道右派のドリアメディナ(Samuel Doria Medina、66歳)氏と右派のキロガ(Jorge "Tuto" Quiroga、65歳)元大統領が決選投票に進む可能性が高い。
与党・社会主義運動(MAS)は一連の内紛と進行中のインフレで支持率を落とし、現職のアルセ(Luis Arce)大統領は出馬を断念。モラレス氏の後継者である議会上院のロドリゲス(Andronico Rodriguez)議員の支持率は伸び悩んでいる。
決選投票に進むと予想されている右派の2候補は自身が勝利した場合、モラレス氏を速やかに逮捕すると表明。モラレス氏はチャパレ地方の市民に対し、「右派帝国」の攻撃に備えるよう求めてきた。
2016年に15歳少女との間に子供をもうけたと告発されているモラレス氏は逮捕状を無視してチャパレ地方に潜伏中。数千人の支持者が警備しているため、警察も近づくことができずにいる。
モラレス氏は度々SNSに声明を投稿。支持者に街頭デモを呼びかけ、「右派の野望」を阻止するよう呼びかけてきた。
モラレス氏は在任中、天然ガスに依存した経済を構築。その後、大統領の任期上限を廃止し、2019年の選挙で4選を決めたものの、紆余曲折の末、辞任。この際、治安当局によるデモ取り締まりで34人が死亡した。
憲法裁は昨年11月、2023年の裁判所命令を再確認し、「大統領は連続であるか否かにかかわらず、2期以上務めることはできず、3選は認められない」と裁定していた。
モラレス氏は辞任後、国外に逃亡。2020年に帰国した。