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ブラジル警察、麻薬組織の拠点急襲、ギャング8人殺害

リオ警察の特殊部隊は市近郊のスラム街にある麻薬組織の拠点を一掃。その構成員8人を殺害し、子供を含む人質2人を救出した。
ブラジル、リオデジャネイロのスラム街、警察官(Getty Images/AFP通信)

ブラジル警察がリオデジャネイロのスラム街にある麻薬組織の拠点を急襲し、8人を殺害、人質2人を救出した。当局が4日、明らかにした。

それによると、リオ警察の特殊部隊は市近郊のスラム街にある麻薬組織の拠点を一掃。その構成員8人を殺害し、子供を含む人質2人を救出したという。

この組織はブラジル最大の犯罪組織PCC(首都第一コマンド)の関連グループとされ、先月には一般女性を殺害したとして、リーダー格の男が指名手配されていた。

リオ警察は声明で、「隊員たちは牧師と子供を人質に取った6人のギャングが潜伏する建物に突っ込み、抵抗を受けたものの、無事制圧した」と明らかにした。

別の場所でも特殊部隊がガザ入れを行い、2人を殺害した。

リオ警察によると、この現場近くで公共バスを乗っ取ろうとしたとして、男2人が逮捕されたという。

2人は取り調べに対し、「バスを奪って特殊部隊の進入路に設置し、待ち伏せするつもりだった」と供述したとのこと。

部隊は建物を捜索し、ライフル4丁を押収した。

TVグローボによると、この建物内で警察とギャングの銃撃戦が繰り広げられ、周辺住民が避難を余儀なくされたという。

PCCはブラジルで最も強力かつ影響力のある犯罪組織で、1993年にサンパウロ州の刑務所内で設立された。

当初は受刑者の権利保護を目的としていたが、次第に麻薬取引や武器密輸、資金洗浄などに関与する巨大犯罪ネットワークへと成長した。

ブラジル国内にとどまらず、パラグアイやボリビアなど南米諸国にも影響を及ぼしている。

PCCは非常に組織的かつ暴力的で、刑務所内外での支配力を維持している。政府や警察との衝突も多く、抗争による死者も多数出ている。

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