ブラジル・エンブラエル社、62機のジェット機納入 25年第3四半期
エンブラエル(Embraer)はブラジルに本社を置く世界的な航空機メーカー。1969年にブラジル政府の支援で設立され、当初は軍用機の開発を目的としていたが、その後、民間航空機やビジネスジェットの分野にも進出した。
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ブラジルの航空機メーカーであるエンブラエル社は2日、2025年第3四半期(7~9月)に62機の航空機を納入したと発表した。前年同期の納入数は59機であった。
同社は声明で、「第3四半期中に商用機20機を納入し、前年同期比25%増となった。また、ビジネスジェット41機を納入し、これは前年同期並みであった」と明らかにした。
同社によると、納入したビジネスジェットのほぼ半数をフェノム300が占めたという。
防衛分野ではKC390ミレニアム1機を納入。前年同期は2機の納入実績があった。
アナリストたちはこの結果について、「納入数は年度目標の下限達成に向け順調」と指摘しつつ、「株式市場では反応が鈍いと受け取られる可能性が高い」とした。
エンブラエルは2025年の納入見通しを商用機77~85機、ビジネスジェット145~155機と予測。第3四半期までの累計納入数は商用機が46機、ビジネスジェット102機となっている。
エンブラエル(Embraer)はブラジルに本社を置く世界的な航空機メーカー。1969年にブラジル政府の支援で設立され、当初は軍用機の開発を目的としていたが、その後、民間航空機やビジネスジェットの分野にも進出した。
特にリージョナルジェット(地域路線向けの小型旅客機)に強みを持ち、E-Jetシリーズは世界中の航空会社で広く利用されている。これらの機体は燃費性能や運用コストに優れ、中短距離路線に最適化されている。また、防衛産業にも関与しており、軍用輸送機「KC390」などを開発している。
2010年代には、米ボーイング社との提携交渉も進められたが、最終的には合意に至らなかった。